■県民の皆さまからの質問にお答えします
○JR東海との対話はどのくらい進捗しているのでしょうか。
県は、令和元年9月に、「引き続き対話を要する事項」として47項目を提示し、JR東海との対話を進めてきました。これまでの対話の状況や国の有識者会議で報告書が取りまとめられたことなどを踏まえ、現時点の進捗状況として、47項目中17項目の対話が終了したと評価し、今後の主な対話項目として、「水資源」「生物多様性」「トンネル発生土」の3区分9項目に整理しました。引き続き、リニア中央新幹線の整備と大井川の水資源及び南アルプスの自然環境の保全との両立を目指し、JR東海との対話を進めていきます。
■JR東海との「対話を要する事項」の整理
県は、令和元年9月に、リニア中央新幹線整備の環境影響に関するJR東海との「引き続き対話を要する事項」、いわゆる「47項目」を提示し、JR東海との対話を進めてきており、令和2年4月に設置された国の有識者会議においても、47項目全てについて議論いただくよう要請しました。昨年12月に国の環境保全有識者会議が報告書を公表し、議論がひと区切りとなったことなどから、今後のJR東海との対話を円滑に進めるため、「引き続き対話を要する事項」の現時点での進捗状況を評価し、今後の主な対話項目を整理しました。
◆「47項目」の進捗状況の総括と今後の対話のポイント
○水資源編
〔総括〕
・JR東海は、トンネル湧水の全量戻しが前提であることを認識し、トンネル湧水そのものの全量戻しにはあたらないが、大井川の水資源への影響を回避する保全策として田代ダム取水抑制案を提示
・水資源についての対話は進捗したと評価
終了項目:
・切羽面からの湧水対策についての説明
・トンネル湧水の大井川水系への戻し方の説明
「突発湧水が発生した場合でも、山体内部の地下水が枯渇することはない」とした根拠等(17/26項目終了)
〔今後の対話のポイント〕
・突発湧水等の想定外に対応するリスク管理とモニタリング
○生物多様性編
〔総括〕
・県専門部会や国有識者会議において、議論が進められ、一定の進捗は見られたものの、対話を終了するまでには至っていない。
終了項目:なし
・国有識者会議に意見書を提出したが、反映されていない項目が多く残っている。
1.沢の水生生物等への影響と対策
大井川上流部の沢の流量変化が予測された。
「順応的管理」により環境への影響を最小化する方向性が示された。
2.高標高部の植生への影響と対策
高標高部の植物群落は、深部地下水の水位が変化したとしても、影響が及ぶ可能性は低いと予想された。
3.地上部分の改変箇所における環境への影響と対策
トンネル湧水を河川に放流した時の水の濁り、水温が予測された。
〔今後の対話のポイント〕
国報告書を踏まえて、環境影響評価を適切に実施するための、生態系への影響の予測・評価、モニタリング、リスク管理など、具体的な実施方法
○トンネル発生土編
〔総括〕
県専門部会において、引き続き、対話が必要
終了項目:なし
〔今後の対話のポイント〕
・「ツバクロ」は位置選定、「藤島」は要対策土への対応の観点から対話
・それ以外の候補地についても対話
令和6年2月22日現在の情報です
詳細は、「リニア中央新幹線建設工事に伴う環境への影響に関する対応」へ
→リニア中央新幹線整備工事に伴う環境への影響に関する対応
【URL】https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/kankyo/1040554/1002001/index.html
WEB県民だよりでは、リニア中央新幹線整備に関する県の対応などを連載でお伝えします。
問い合わせ:県環境局
【電話】054-221-2421
【FAX】054-221-2940
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