令和6年能登半島地震の際には、関係機関による支援が困難を極める中、地域に密着した消防団が、自らが被災しながらも住民への避難の呼びかけや救助、孤立集落からの住民搬送など懸命な活動にあたり、救援到着後も後方支援や夜間の見回りなど、住民の安心・安全を支えました。
また、令和6年11月の大雨では、160人を超える三島市消防団の団員が一早く出動し市内の混乱を最小限に抑えました。
今、「地域密着性」「要員動員力」「即時対応力」といった特性をいかした消防団の重要性が改めて認識されています。
■消防団とは
火災・地震・風水害などの際に出動し、地域住民の生命・身体・財産を守るために消防防災活動を行う、消防組織法に基づき設置されている組織です。
三島市では現在、18個分団に366人の団員が在籍しています。地域住民などから組織されている消防団は皆さんの参加・協力がなければ成り立ちません。ご理解とご協力をお願いします。
三島市の団員数:366
三島市の定員数:491
(令和6年12月現在)
◆分団活動のほかに
○ラッパ隊
各分団および女性消防団からの有志31名で構成。式典や行事などで吹奏し、消防団の規律の向上と士気の高揚を図る役割を担っています。
○ドローン隊
令和4年度に設立。災害発生時に遠隔操縦で上空からの映像を取得できるドローンを活用し、安全かつ迅速に被害状況を把握することができます。
○女性消防団
子どもたちに安全な花火のやり方を教える花火教室や、救命・応急処置の指導、春の防火パレードでの広報活動などを行っています。
◆防火パレード
『守りたい 未来があるから 火の用心』を統一標語に実施される、春の全国火災予防運動(3月1日(土)~7日(金))に合わせ、市民の防火意識を高めるため、三島市消防団防火パレードを実施します。
日時:3月2日(日) 午前8時20分出発(出発式:午前8時10分)
内容:市役所駐車場を出発し、消防団員約100人が4班に分かれて市内全域に防火を呼びかけます。
■次世代を担う学生消防団員
三島市ではこれまで40人以上の学生が入団し、現在も12人の学生団員が活動しています。卒業した学生団員の中には消防団での経験を活かして消防士になった人や、卒業後も三島に在住・在勤し、引き続き消防団員として活動している人などがいます。
◆元学生団員の先輩からメッセージ
○次世代へ繋げる人に
宮本開世さん 現第4分団員(継続)
三島市内勤務・在住
私が消防団に入団したきっかけは、大学で消防団員の募集を見かけ、興味を持ったことでした。月2回の訓練は学業にも支障がなく、無理なく活動を続けることができ、卒業後は地元を離れるつもりでいましたが、消防団の活動を通じて地元への愛着が深まり、三島での就職を決めました。営利を超えて繋がる温かいコミュニティの存在を知ることができ、活動証明書(※)や消防団での経験は、就職活動においてとても役に立ちました。
就職を機に退団する人もいますが、退団を前に新入団員を指導し、自身が担ってきた役割を託す姿に胸が熱くなります。消防団は人の継承で成り立つ組織です。皆さんにも、その一員として次世代へ繋げる人になってほしいです。
※三島市学生消防団活動認証制度…就職活動を支援するため、消防団活動に係る功績を認証し活動証明書を発行します。
○第一歩を応援しています
金澤水月さん 元第4分団員
現静岡市消防局所属
友人に誘われて消防団に入団し、消火活動や地域貢献活動を通じて、多くの貴重な経験を積むことができました。さまざまな人と出会い、人間関係を密にしていくことができるのが、消防団の最大の魅力だと感じています。社会人となった今、多くの方と良好な関係性を築くことができているのも、消防団での経験があったからだと思います。
消防団は自分自身を成長させる機会を与えてくれる素晴らしい組織です。また、仲間との絆や地域への貢献を感じられるため、ぜひ多くの方に入団してほしいと思います。消防団に興味をもちながらも入団を迷う学生や社会人のみなさんの第一歩を強く応援しています。
○災害が発生する前に
加納駿一さん 元第2分団員
現栃木県小山市消防本部所属
専門学校で救急救命士の資格を取得後、大学に編入学し、その頃から「将来は消防官として働きたい」と強く願っていました。学生の時から知識を得たいと思ったのが、消防団へ入団したきっかけです。慣れるまで時間がかかりましたが、統率力が養われ、普段の生活では経験することができない貴重な経験を積むことができました。また、人生の先輩でもある消防団のみなさんに助けてもらいながら、楽しく活動できたと思います。
私は消防団に入団し、さまざまな経験をさせていただきました。男女関係なく地域のために貢献できる素晴らしい組織です。皆さんの大切なまちで災害が発生する前に、消防団への入団を検討してみてもいいと思います。
■消防団へ入団する
危機管理課もしくは入団を希望する分団に連絡
↓
分団長と面接
活動内容などの説明
↓
必要書類を作成
入団決定・活動へ参加
・18歳以上で、市内に在住・在勤・在学している健康な人であればどなたでも入団できます。(随時受付)
・基本報酬(年間報酬36,500円)のほか、出動ごとの報酬、各種補償・補助制度などがあります。
問合せ:危機管理課消防団担当
【電話】972・5820
【メール】syouren@city.mishima.shizuoka.jp
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