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メディカル通信

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静岡県下田市

■夏型過敏性肺炎について
内科医 大川 航平 医師

梅雨に入り、雨の日が多くなってジメジメした季節になっています。「夏になると熱や咳が出て息苦しくなる」けれど、「夏を過ぎると症状が治まってしまう」ことはありませんか?実はただの夏風邪ではなくて、「夏型過敏性肺炎」かもしれません。夏型過敏性肺炎は、カビの一種であるトリコスポロン・アサヒなどを吸い込むことにより、肺にアレルギー反応が生じて肺炎を発症します。カビは、湿度が高いと繁殖しやすいため、風通しや日当たりが悪く湿気の多い木造住宅の、風呂場や台所などに発生しやすいです。梅雨時はカビの成長に一番適した環境であり、7月をピークに6月~10月にかけて発症する方がいます。風邪の症状と似ているため、長引く夏風邪として放置されてしまうこともあり、なかには入院しないといけなくなるほど重症化する方もいます。予防のためには、カビが生えないようにすることが第一で、定期的な清掃、換気、除湿剤の設置などを行いましょう。思い当たる方は、病院へご相談ください。
また、冬になると風邪のような症状が出現し、冬を過ぎると症状が治まる場合には、加湿器内で繁殖したカビを吸入することによる「加湿器肺」、古い羽毛布団やダウンジャケット、鶏糞肥料などの鳥抗原を吸入することによる「鳥関連過敏性肺炎」の可能性もあります。重症化や慢性化することもありますので、早期発見・早期診断が大切です。

問合せ先:下田メディカルセンター
【電話】25-2525

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