~つながる・未来・グローカル~
◆話せる?書ける?
外国語を操る能力がどの程度まで達すると、胸を張って「話せる」とか「書ける」といえるのか、非常に難しいところだと思います。
幼少期の頃、外国に滞在していたため発音が良く、日常会話には苦労しないが、語彙が少ないため、契約書など専門的な書類は書けない、ということもあると思います。
◆通訳と翻訳
ましてや「通訳」や「翻訳」となれば、両言語のレベルが釣り合わないとちぐはぐになってしまいます。
しかも、自分の意思ではなく、他人の意思を言語化するのですから、非常に高度な能力や知識、経験が必要だと思います。
◆日米和親条約
日米和親条約は、日本語と英語、オランダ語、中国語の4か国語で書かれています。
日本と米国との条約ですから、日本語と英語だけで良いのではないかと考えてしまいますが、条約締結というお互いの意思を間違いなく疎通するにあたって、当時における両国間の「話せる」と「書ける」のレベルは、多言語を複合的に掛け合わせざるを得なかったのだと思います。
考えてみてください。
英語しか分からない米国人、英語の分かる中国人、中国語の分かる日本人、オランダ語の分かる米国人、オランダ語の分かる日本人、そして日本語しか分からない日本人等々。それぞれのニュアンスをすり合わせる作業を考えると、気が遠くなりますよね。
◆話せる・書けるを超越したもの
一方、下田の町民と米国人の間では言語を超えた交流の逸話が数多く残されています。子どもたちと遊ぶ様子や、写真を撮る様、はたまた酔っ払ってしまう姿などの絵図を見ると、そこには緊迫感などとはかけ離れた、真の人と人との心の交流が見て取れます。
開港170周年のこの機会に、そもそもがグローカルな下田を再発見してみてはいかがでしょうか。
問合せ先:企画課政策推進係(河内庁舎2階)
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