YOU and IZUNOKUNI(あなたと伊豆の国) 第21回

11／38

松田(まつだ)睦輝(むつき)さん
技能五輪全国大会フラワー装飾部門金メダル

■花の魅力を自分だけの表現で
昨年11月に開催された第61回技能五輪全国大会のフラワー装飾部門で見事金賞を受賞した四日町出身の松田さん。技能五輪全国大会とは、国内の青少年(23歳以下)が技術を競う大会で、フラワー装飾部門は計6時間の中で基礎技術や独創性、表現力を競います。
松田さんが花に興味を持ったのは高校時代。先輩が同大会に出場していたことに影響され、松田さんの挑戦は始まりました。この競技では、4つの課題のうち2つがサプライズ発表されるため、高い対応力と経験が求められます。松田さんは、都内の生花会社に勤めながら、業務終了から日付が変わるまで練習を重ねてきました。そして昨年、4度目の正直で金賞を受賞。「他の選手とは違う自分だけの表現が高評価に繋がりました。結果を残すことができてほっとしています」と大切なハサミと輝く金メダルを見せてくれました。
松田さんの普段の仕事は、葬儀場の祭壇を花で装飾すること。「悲しみで心が沈む場面でも、人に『きれい』と感じさせてしまう花には大きな力があります」と花の魅力について話してくれました。
今年9月には、日本代表としてフランスで開催される世界大会に出場する松田さん。世界大会では、世界と日本での花の価値観の相違が自身の課題であると分析しています。「世界のデザインを学ぶ良いチャンス。この貴重な機会に多くの経験をしたいです」と力強いまなざしは海の向こうへ向けられています。
松田さんにとって伊豆の国市は、心安らぐふるさとで、いつか自分の店を開くことを夢見るまち。世界を経験した松田さんが、きれいな花でふるさとを彩る日が楽しみですね。