《謹賀新年》
◆函南町長 仁科喜世志
希望に満ちた輝かしい令和7年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。また、町民の皆様には、日ごろより町政運営に深いご理解と温かいご支援をいただき、心から御礼を申し上げます。
昨年を振り返りますと、元日に発生した能登半島地震にはじまり、8月には「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されるなど、地震に対する危機管理を再認識した年でもありました。自然災害のニュースも多く聞かれましたが、町内におきましては、幸いなことに大きな災害もなく、穏やかな一年を過ごすことができました。
また、長年の懸案でありました、町内で計画されていた大規模太陽光発電事業が中止となりました。これは多くの皆様が一丸となって対応してきた結果と受け止めております。今後も町民の皆様の平穏な日々を守るため、安心・安全を脅かす開発がされないよう努めてまいります。
そして、11月に開催された「静岡県市町対抗駅伝競走大会」では、町の部で準優勝、そして3人の選手が区間賞の成績を収め、町に元気と感動を与えてくれました。日頃の練習の成果が素晴らしい結果に繋がったことを大変喜ばしく思います。たくさんのご声援ありがとうございました。
さて、第六次函南町総合計画も令和7年で9年目を迎え、施策の実現に向けた重要な年となります。「環境・健康・交流都市函南~住んでよし訪れてよし函南町~」を基本理念に、3つの政策分野を柱としたまちづくりを進めてまいります。
「環境」の分野では、昨年4月、防災および消防体制の充実強化のため地域安全課を新設いたしました。自然災害への迅速かつ効果的な対応が可能となるよう、なお一層の防災・減災対策に取り組んでまいります。
「健康」の分野では、県下に先駆けて実施している重層的支援体制などにより、誰もが心身ともに生き生きと暮らせるよう福祉施策の充実に努めてまいります。4月にはこども家庭センターの新設を予定しておりますので、子どもたちがふるさと函南に愛着を持ち健やかに育つよう、引き続き子育て支援の充実を図ってまいります。
「交流」の分野では、伊豆の玄関口という恵まれた環境や伊豆ゲートウェイ函南などの数多くの地域資源を最大限に活用し、関係人口の創出や魅力と賑わいのあるまちを実現してまいります。
エネルギー価格や物価の高騰など引き続き厳しい財政状況が予想されますが、社会情勢を的確に捉え、多くの皆様の思いや考えに耳を傾けながら、これからの時代にあった事業を展開してまいります。そして誰一人取り残さない、一人ひとりが主役となれるまちづくりの実現に向けて、町民の皆様、事業者の皆様、そして行政との「協働」により取り組んでまいります。
今年は巳年です。「新生函南」の創出に向け、蛇のようにしなやかに環境変化に対応し、「実(巳)になる年」となるよう、未来への力強い歩みを皆様とともに一歩ずつ確実に進める年にしたいと存じます。皆様方には引き続き町政運営に対するご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、本年が平穏で希望に満ちた良い年になりますことを念願するとともに、皆様方のますますのご健勝とご多幸をご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
◆函南町議会議長 田口彰一
令和7年の新春を迎えるにあたり、町議会を代表し、謹んでご挨拶を申し上げます。町民の皆様におかれましては、輝かしい令和7年の新春を健やかにお迎えのことと心からお慶び申し上げます。また、日ごろから、町議会の運営に対しまして、多大なるご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
昨年を振り返りますと、国内では元日に石川県の能登半島で発生した大地震による甚大な被害をはじめ、全国で記録的な高温による異常気象のほか、物価高の継続などは、社会・経済に大きな影響をもたらしました。
議員は、地方自治体において首長と議会議員を住民が直接選挙で選ぶ二元代表制の一翼を担い、議会においては、住民の代表機関として地方公共団体の意思決定機関として求められる役割と責任はより一層重要性が増しています。
こうした流れを踏まえ、議会のあり方や議会運営の基本方針などを「議会基本条例」という形式で調査、研究を重ね、今後制定に向けて取り組んでいく所存でございます。
一方、町におきましては、組織再編成により消防・防災・防犯体制の強化を図り、町の課題事項に迅速かつ的確に対応していけるよう令和6年4月に地域安全課の新設や物価高騰による町民の負担増を踏まえ、特に家計への影響が大きい低所得世帯に対して物価高騰支援給付金などの支給が実施されました。
そのような中、軽井沢地区で計画されていた大規模なメガソーラー建設計画事業について森林の伐採など、地形や治水の関係上危険な開発行為となるおそれがあったため、町議会としましても令和元年10月に反対決議を全会一致で可決しました。また、令和2年3月には、県知事宛ての林地開発行為の取り消しを求める意見書の提出やメガソーラー建設計画問題対策特別委員会を設置するなど当該事業に対して不同意の姿勢を貫いてきました。令和6年10月末に事業者から県に対する林地開発行為廃止届の提出により事実上事業が中止となりました。今後も町民の皆様の生命と財産を守り、安心・安全に暮らせるようしっかりと与えられた職責を果たしていく所存です。
令和7年度は、第六次函南町総合計画後期基本計画の4年目の年にあたり、総合計画において9年目という施策の実施完遂に向けた重要な年にあたります。町議会におきましても、基本理念である「環境・健康・交流都市函南~住んでよし訪れてよし函南町~」の実現に向けて、皆様の代弁者として、町政・まちづくりにかかわる責務があるため、町民の皆様のご期待に応えられるよう今後も尽力してまいります。
今年の干支は、巳であります。この巳の字は蛇の姿を表しており、蛇は脱皮を繰り返すことから「復活と再生」を意味し、植物に種子ができはじめる時期や次の生命が誕生する時期など、新しいことが始まる年になるといわれています。また、「巳」を「実」にかけて「実を結ぶ」年ともいわれています。
厳しさ続く社会・経済情勢の中ではありますが、現状に満足することなく新たな巳年にあやかり復活と再生に向けて、全力で取り組んでまいりたいと考えていますので、皆様のより一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、新しい年が町民の皆様にとりまして、幸せで笑顔に満ちた実り多い一年となりますよう、心から祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
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