しずおか遺産は、日本遺産の県内版で、県内の魅力ある歴史文化資源を紹介するストーリーを静岡県が認定する制度です。
このたび、富士山登拝の拠点であった東西のまち「富士宮市」と「小山町」が、明治時代に富士山の水の恵みで新たな時代を切り開いたというストーリーが認められ、富士宮市からは、明治・大正時代から使われる水力発電所の施設や富士山麓の水を利用した養鱒景観、富士山の水を利用した酒造りが構成文化財として選ばれました。
[認定名]富士山の清流が織り成した産業革命
富士山は、古より信仰の対象として畏敬されるとともに、数多くの芸術作品を生み、その自然の恵みは山裾に生きる人々の生活を支えてきた。
日本が欧米列強と肩を並べようと、近代国家への道を駆け上がった明治時代に、富士山麓の豊富な水資源を利用して産業振興をはかる人たちがいた。富士山登拝の拠点であった東西のまちには、富士山の恵みで新たな時代を切り開いていった人々の遺産が、今も確かに受け継がれている。
■猪之頭発電所(取水口・えん堤)
明治43(1910)年10月、富士水電(株)※によって建設され、現在も稼働する静岡県内の水力発電所の中で、最も古い施設です。
※富士製紙会社の関連会社
■山麓の水を利用した養鱒景観
昭和8(1933)年、国内3番目の県営養鱒場として開設された富士養鱒場のほか、富士山の豊富な湧水を利用した養鱒場が14カ所あります。
■白糸発電所(取水口・えん堤・水槽)
大正5(1916)年、富士水電(株)によって建設され、取水から発電所への送水施設が古いまま残されています。
■富士宮の酒造り
市内には、富士山の水を使って酒を仕込む江戸時代から続く造り酒屋が4軒あります。
問合せ:文化課
【電話】22-1187
【FAX】22-1209
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