9月は世界アルツハイマー月間です。誰もがかかる可能性のある認知症について紹介します。
◆若年性認知症とは
認知症は一般的には高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症した場合、「若年性認知症」と言います。
若年性認知症の発症平均年齢は約51歳で、女性よりも男性に多いと言われています。また、日本の若年性認知症発症率は、18~64歳人口における人口10万人当たり約*51人と推計され、市内には約71人いると推計されます。
*平成29年度~令和元年度に実施した日本医療研究開発機構の調査より
◆早期発見・早期対応が大切
「仕事で今までしなかったミスをすることが多くなった」「家事をするのがおっくうになってきた」といった変化があっても、年齢からうつ病や更年期障害などの病気と思われ、発見が遅れてしまうことがあります。そのため、以前はできていたことができなくなってしまったなどの「変化」を自分自身や家族、身近な人が見過ごさないことが大切です。
◆生活や家族への影響
若年性認知症特有の問題は、「働き盛り世代」「子育て世代」だということです。休職や失業による収入減などの経済的な問題や子どもの養育、教育などへの影響も出てきます。また、配偶者が働きながら介護をしている場合、身体的・精神的にも負担が大きく、追い詰められてしまう場合もあります。
▼医療機関の相談員から
初めて診断を受けた人は「今後どうなってしまうのか、生活や仕事、お金の心配もあり、どうしたらよいのか…」と戸惑う人が多くいます。現実を受け止めきれず、さらに今後の心配があふれ出ている様子が見られます。現実を受け止めることは大変ですが、早期に相談することが、進行を遅らせることもあります。
◆不安や心配への解消方法の1つとして…
若年性認知症と診断された本人と家族を対象に、今年の6月から情報交換と交流ができる『よりあい処「ろばちゃん」』を開催しています。
▽参加した本人たちからは…
・草取りならできるからやりたい。
・花が好きだから、地域や小学校の花壇に花を植えたい。
・みんなと一緒に散歩をしたい。
といった声や、「また会えた」と安心してお互いに話をしていました。
▽同席した家族は…
・診断を受けたときの思いや現在の症状、生活状況、介護方法、介護者としてのストレスをためない方法、相談相手は誰かといった情報交換ができました。
▽同席した専門職は…
・本人たちは一人でいると何をしてよいか分からなくて、不安が募ってしまう。一番よいのは仲間と一緒にいること、本人ができることは、今までと同じようにやってもらうこと。同じような経験をした人の話を聞いて、いろいろな対処方法を知っておくことが大事です。
◇よりあい処「ろばちゃん」
日時:第1土曜日(3か月に1回)13:30~15:00
※次回以降の予定は、9月2日、12月2日、令和6年3月2日です。
場所:富士市役所
問合せ:高齢者支援課地域支援担当
【電話】55-2951
◆9月30日まで実施 世界アルツハイマー月間イベント
▽市役所2階市民ホール
・パネル展示(期間中、イオンタウン富士南でも展示)
・認知症に関する相談会(9月6・13・20日の各水曜日 10:00〜12:00、13:30〜15:30)
▽中央図書館
・認知症に関する書籍特集
▽富士川サービスエリア(上り)
・大観覧車Fuji Sky View(フジスカイビュー)オレンジライトアップ
※9月21日(木)の18:00〜21:00のみ実施。
期間中、市の認知症サポ―ターのシンボルマークのヘッドマークを付けた岳南電車が走ります!
◆相談窓口
担当地区の皆さんの相談に応じます
問合せ:高齢者支援課(市役所4階)
【電話】55-2951【FAX】55-2920【E-mail】ho-koureishien@div.city.fuji.shizuoka.jp
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