らしんばん

19／31

『ル・マン』

小山町長　込山正秀

1999年、富士スピードウェイ開設35周年を記念し「ル・マン富士1000km」が開催された。名誉スターターを務めたル・マン市長と、当時の長田央小山町長が懇談し、「ともにサーキットのあるまちとして交流が深まっていくことを願う」という言葉で一致した。市長から贈られたガラス楯は、今も町役場の応接室にある。
今年、ル・マン市を訪問した。副市長と会談し、25年前の両首長の思いの実現に向けて意見交換をした。自動車耐久レースの最高峰で世界三大レースに挙げられるル・マン24時間と、富士スピードウェイで今年は9月に開かれる「WEC富士6時間耐久レース」は共に、世界8か国を転戦する国際自動車連盟の世界耐久選手権のレースだ。
今年のル・マン24時間は62チームが参戦した。日本人ドライバーは8人。このうち、棚頭にファクトリーがある「D’ステーションレーシング」の星野敏氏は今回が自身最後の参戦だった。帰路で星野氏のチームの完走を知り、嬉しく、誇りに思えた。
2年後はスピードウェイの開業60周年。サーキットがある町は、夢の持てる町でありたい。