■運動することで、心も体もより健康に生きていける
島田市子育て支援ネットワーク 会長
松浦(まつうら)ゆうこさん(大草)
令和3年度から、子育て支援ネットワークの会長と男女共同参画推進委員を務める松浦さん。サークル活動では、運動やセミナーを通して、自分らしさを大切にするお手伝いを続けています。
▽産後ケアとの出会い
出産後、育児ノイローゼになったという松浦さん。第二子の出産で里帰りした際に、産後ケアに出会ったと当時を振り返ります。
「結婚を機に、県外から島田市に引っ越し、出産しました。周りから妻や母親としての役割を求められる中で、心も体も健康とは言えない状態になっていきました。当時は『母になることは自分らしさを失くすこと』だと思っていました。そんな時、二人目の里帰り出産で、あるNPOが主催する産後ケアプログラムに出会いました。1カ月間、赤ちゃんと一緒に取り組めるバランスボールを使った運動と、対話をするというプログラムを体験し、『母親になっても自分らしく生きていいんだ』と思えましたね」
▽次は自分が伝える側に
プログラム受講後、自分でもインストラクターの資格を取り発信する側になったと、バランスボールインストラクターとしての活動のきっかけを話します。
「プログラム参加後、自分と同じように閉塞感を感じながら子育てをしている母親が多いと感じるようになりました。『母親という役割にとらわれずに生きてもいいんじゃない?』と問いかける場を創りたくて、インストラクターの資格を取り、市内で活動を始めました。この時に始めた『子育て支援サークル 踊る!弾む!母部』は、今年で8年目。現在も、ローズアリーナで月1回、子どもと一緒にできるバランスボールなどの運動を行っています。大切なのは『やらねばならない』ではなく『やりたい』ことをすること。母親だからと役割意識に捉とらわれず、自分らしく楽しく過ごせるお手伝いができればと思っています」
▽ありたい姿を問い掛ける
「現在の活動は、地域のお母さん向けの活動が主です。しかし、運動することは、全ての人に必要だと思います。私自身も運動と人との交流で、困難を乗り越えてきました。運動をしないよりした方が、心も体もより健康に保っていけます。運動する場づくりを通して、その人のやりたいことや、ありたい姿を問い掛けるようなことができればと考えています。一人一人が、自分らしくより健康であるために、楽しく続けられる運動を見つけられると良いなと思います。今後は、体を動かすことをテーマに人と人をつないで、広げていくような活動をしていきたいですね」
活動を続けることで、地域の母親たちを支えてきた松浦さん。その活動は、さらに広がっていきます。
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