染谷絹代(そめやきぬよ)市長が自ら、市政運営の方針を分かりやすくお伝えします。
今月のテーマ:働きやすい服装の通年実施について
■働きやすい服装について考える
当市ではこれまで、5月から10月までを「クールビズ」期間として、職員の軽装勤務(ノーネクタイ・ノージャケットなど)を励行してきました。この度、年間を通して働きやすい服装を促すことで業務の能率化を図り、住民サービスの向上や、より一層の環境対策に資することを目的として、ノーネクタイなどの働きやすい服装での勤務を通年実施することとしました。来年10月末までを試行期間と定め、その後は試行結果を検証して正式導入の可否を判断してまいります。
クールビズ、ウォームビズの期間を設けないで、職員それぞれの判断で服装を調整していますので、来庁される皆さまにおかれましては、本取り組みへのご理解をよろしくお願いいたします。市民のために高いパフォーマンスを発揮できる市役所に、市役所全体がチームとして明るく、風通しがよい、さらに働き甲斐がある職場にという職員からの提案もあり、人事課内部や庁議での検討を踏まえ、判断いたしました。上着やネクタイ着用という慣例にとらわれず、職員それぞれの多様性や自主性を認めていきながら、職員一人ひとりが最大限の力を発揮できる執務環境や雰囲気を創出することを目指しています。
■取り組みにより規定が明確化
何を着てもいいという「服装の自由化」とは違います。トレーナー・パーカー・ジャージの着用、ハーフパンツやジーンズの着用、ノースリーブやサンダル履きなどは、執務室内で業務を行う場合認めていません。現場などで作業を行う際には、所属長の判断のもと適した服装を指導しています。働きやすい服装を選択することを通して、市職員が自覚と責任をもってTPO(時・場所・場合)をわきまえ、来庁される皆さまに不快感や違和感を与えることのないよう、公務員として品位を失わない節度ある服装とすることを徹底してまいります。また、式典など社会通念上一定の礼儀が必要とされる場においては、ネクタイやジャケットの着用など適切な対応をとります。
たかが服装と思われるかもしれませんが「人の印象は3秒で決まる」と言われるように、私たちは出会った方の服装や清潔感など全体的な印象から即座に情報を入手し、瞬時にその方の年齢や職業や信頼度などを品定めしてしまってはいないでしょうか。以前、視覚障害者の方と音の出るボールを使ってフロアバレーボールを楽しんだ時に、「視覚障害者は、心の目(声から受ける印象など)で相手と向きあっているんです」と伺ったことがあります。見た目が邪魔して先入観を抱いてしまうこともあると、その時に気づかされました。
■職員が自らを客観視できるように
今回の取り組みのポイントは、自分で「良い」と考えることではなく、市民の皆さまなどが「仕事にふさわしい身だしなみ」と感じることです。
来庁される皆さまは、対応した職員の身だしなみから、その職場全体の印象を持つことがあります。不適切な格好は市民の皆さまなどに不快感を与えるだけでなく、公務員の仕事そのものに対する不信感を与え、きちんと仕事をしていることが伝わらないこともあります。派手さを感じさせない控えめな服装を基本とし、名札は相手の見やすい位置に着けるなど、職場にふさわしい清潔感のある身だしなみを大切にする職員を育ててまいります。
ちなみに、11月から働きやすい服装の通年実施を始めましたが、職員の服装が派手になったなどの変化はありません。先日の記者懇談会の席上で「部長たちは皆ネクタイをしているが、働きやすい服装に替えないのか」という質問がありました。部長たちや私は、会議や式典等への出席も多く、社会通念上、お目にかかる方々に失礼がないよう、時、場所、場合に即した対応を第一に考えています。管理職の服装は替わり映えしないかもしれませんが、職員の自覚は浸透してきています。
問合せ:秘書課
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