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おまえざきのきらり輝く人

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静岡県御前崎市

◆令和5年度全国剣詩舞コンクール
中部地区大会出場 優秀賞受賞
鈴木 将貴(すずき まさたか)さん

鈴木将貴さん(中町)が7月16日に愛知県で開かれた「令和5年度全国剣詩舞コンクール中部地区大会」青年の部に出場し、優秀賞を受賞した。同コンクールには、5月14日に開かれた静岡県大会で準優勝し、出場権を獲得。
将貴さんは「絶命の詞」という桜田門外の変で井伊直弼を襲う暗殺者を演舞した。

▽障がいがあっても
ダウン症候群である将貴さんは自分の気持ちを言葉で表現することが難しい。母・美江子さんは、「自分の気持ちを伝えられるようになってほしい」と願い、幼い将貴さんを和太鼓や水泳、ダンスなど障がい者を対象とした活動に参加させ、たくさんの人との交流を図ってきた。そして、どの活動でも生き生きとしている将貴さんを見て、「親が子どもの世界を狭めてはいけない」と障がいのない人たちが集う活動場所を探し始めた。
障がいがあることを理由に受け入れを断られることが続く中、見つけ出したのが杉山景星さんが指導する日本壮心流浜松昭武舘小笠教場。小学1年生で剣詩舞を始めた将貴さんは、学校生活で体力を消耗し、教場に来ても座り込んでしまっていた。心身の成長に伴い、少しずつ剣詩舞に取り組めるようになり、ついにはコンクールで入賞するほどの実力者となった。教場では将貴さんが他の教場生とアドバイスし合う姿がよく見られるという。
美江子さんは「『本人のやる気次第だから』と快く受け入れてくれた杉山さんにとても感謝しています」と笑みをこぼす。

▽気持ちを表現する
剣詩舞は漢詩の内容を日本刀や扇子を使って表現する伝統芸能。詩を理解し、武道の型を芸術的に昇華するさまは「2分間の舞台芸術」といわれる。
杉山さんは「彼は芸術性が高く、自分の世界を持っている。それを表現するのがとても上手」と将貴さんを見つめる。
上手く言葉を紡げなくとも、剣詩舞で表現力を培った将貴さんは、素晴らしい未来を築くだろう。

▽PROFILE
すずき まさたか(中町・22歳)
雅号(剣詩舞における別名)は鈴木昭元(しょうげん)。
剣詩舞の稽古は週に一度。剣武道5段。
社会福祉法人草笛の会かすがで週5~6日働く。

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