◆スーパーフードの「青パパイヤ」を生産
渥美 忠行(あつみ ただゆき)さん
鮮やかな緑の葉が生い茂る木の幹から、丸みを帯びた青々とした実がぶら下がっている。この「青パパイヤ」を丁寧に世話するのは、渥美忠行さん(新野西)だ。忠行さんが栽培する青パパイヤは11月15日、まちの魅力ある産品などを認定する「御前崎ブランド」に新たに追加された。
▽青パパイヤを御前崎の目玉に
青パパイヤとは、果物のパパイヤの未熟果で、果皮が緑色のものを指す。味と匂いはあまりなく、歯ごたえがある食感と甘さがないことが特徴で、野菜に分類される。
忠行さんが栽培を始めたのは4年前。10年ほど前からはとむぎの栽培や商品販売をしていたが、昨今の温暖化により、栽培に難しさを感じていた。そんなとき、知人から亜熱帯エリアで広く栽培され、「スーパーフード」と言われる青パパイヤの存在を聞き、興味を持ったという。
忠行さんは「日照時間が長く、夏の暑さが厳しい環境に適合し、さらにまちの目玉になるようなものを栽培しようと思いました。無農薬で栽培できるのも魅力のひとつです」と笑顔を見せる。
しかし、暑さに強い反面、寒さに弱いのが青パパイヤ。冬を乗り越えるため、ハウスの温度管理に余念がない。
▽「酵素の王様」を感じてほしい
青パパイヤは、野菜や果物の中でも酵素の含有量がずばぬけて多い。酵素には、肉を柔らかくする力があり、牛肉などと一緒に煮込むと調理時間を短縮できる。また、タンパク質・脂質・糖質の三大栄養素を分解する酵素が含まれていることから、「酵素の王様」と称され、健康やダイエット、美容食材として近年注目を浴びている。
忠行さんは「魅力はなんといっても酵素の豊富さ。一度良さを感じればファンになるはずです」と自負する。より多くの人に味わってもらうため、3月20日から5月18日にかけて市内各地で開催される「おまえざきはくらんかい」で、試食会や苗の植え付け体験会を開く。まずは青パパイヤについて知ってみませんか。
▽PROFILE
あつみ ただゆき(新野西・63歳)
イチゴ農家に栽培指導をする傍ら、はとむぎと青パパイヤを栽培する。
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