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お茶の未来創造 Vol・11

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静岡県掛川市

■荒茶の取引状
況茶の生産者が製造する「荒茶」は製茶商品の原料です。「荒茶」がどのように取引されているかご存知でしょうか。流通経路はいくつかありますが、主には「茶市場」と呼ばれるところで取引されています。
近年、高価格帯のリーフ茶の需要が減っていることで、荒茶の茶市場での取引価格は年々下落し、生産者の経営が厳しさを増しています。これまでの市場の構造では生産者の経営は成り立たず、掛川が茶産地として生き残っていけるのか危ぶまれる状況となっています。

■茶業版フェアトレード
フェアトレードとは、貿易を行う上で生産者の経営が成り立つように、適正な価格で取引を行う取り組みのことです。これを荒茶の取引にあてはめたのが「茶業版フェアトレード」です。
現在の流通構造では、市場原理が色濃く反映されるため、生産者は安定した収入を得ることが難しい状況です。購入する側である茶商社と生産者が連携して、需要と供給のバランスを保つための計画生産を行うことで、相場によらず適正な価格で販売できる仕組みをつくり、持続的な茶生産を実現しようとするものです。

現在、生産者、茶商社、農協、行政とで、この仕組みづくりに向けた協議が進行しています。長年行われてきた商取引の慣習を大きく転換することになりますので、乗り越えるべき課題が多くありますが、それぞれの立場の方が、「茶産地掛川」の持続と発展を真剣に考え、対話を重ねています。
生産者が公平感と安心感をもって茶生産ができる新たな流通構造の構築を実現してまいります。

お茶を身近に感じてもらうことを目的に連載してきました「お茶の未来創造」は今回をもって終了します。長い間ご愛読いただきありがとうございました。
引き続き掛川茶と茶業関係者への応援をお願いします。

問合せ:お茶振興課
【電話】21-1216

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