■中学校の部活動が地域移行するのはなぜなのか
みなさんは部活動にどんな思い出がありますか?私は中学時代、顧問の先生に厳しく指導されながら、仲間と暑い体育館の中で汗を流した懐かしい思い出があります。
◇2割の生徒が地域クラブに所属
そのような部活動、今では様相が大きく異なります。以前はほぼ全員が入っていた部活動の加入率は現在は8割程度で、残り2割は掛川市スポーツ協会などが運営する地域クラブに所属しています。6月10日現在で、文化系13、運動系23の計36もの公認の地域クラブが発足しています。
◇南部にサッカー部の選択肢ができた
このようになった理由は、特に小規模校の生徒の選択肢が少ないからです。例えば生徒数が少ない中学校では、野球、卓球、バレーボールなど3つの運動部しか部活動の選択肢がありません。これに対して生徒数の多い中学校では、サッカー、テニス、バスケ、ソフトボール、水泳などが選択できます。今年の4月から南部のサッカー地域クラブが始動しましたが、これまでサッカー部がなかった南部3校の生徒の選択肢が広がったように、どの学校に通っていても選べる環境が必要です。
◇令和8年8月に、地域クラブへ移行
他にも、実質無給と言われる部活顧問教員の勤務負担のスリム化などの理由から、地域移行は全国的に進んでいますが、市では令和8年8月には部活動を終了し、平日も含め地域へのクラブ活動の展開を目指しています。例えば、来年中学校に入学する生徒は、2年生の夏までは軟式野球部で活動し、それ以降は掛川軟式野球クラブで活動することになります。地域クラブでも学校の施設を活用するなど、できる限り移動が少なくなるように調整しています。
最後に、地域クラブは指導者や活動場所の確保、運営費用など多くの課題があります。子どもたちの文化・スポーツ活動の環境を整えるため、ぜひご理解とご協力をお願いします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>