東京オリンピックのとき、西郷小学校6年生が育てた野菜をオリンピック選手村に送るプロジェクトを実施しました。この取り組みで担任の先生が聖火ランナーに選ばれたり、選手村の栄養士さんが選手のコメントを持って西郷小学校に来て「食の大切さ」についての話をしてくれたりもしました。
オリンピックへの食材提供には、ISO基準の農業版であるGAP認証(食品が安全であることの公的認証)が必要条件でした。農薬の使用・不使用には関係なく、全ての農業者が対象になります。「自己申告で安全と言っても信用できません。安全であるためには公的認証が必要です」というもので、スーパーの野菜コーナーで見かける「安全安心な野菜です」や、「○○さんが心を込めて育てました」という宣伝が通用しません。
◇浸透しつつあるGAP認証
GAPの考えが広まるきっかけになったのが東京オリンピック・パラリンピックです。
「世界中から集まるアスリートたちが安心して食べるには証明が必要です。選手村に食材を提供したかったらGAP認証を取得してください」という通達が農林水産省からあり、食材提供に関心があった生産者がGAP認証を取得しました。フードテロなどという言葉も一般化してきて、パリ大会では東京以上に食の安全基準を示す公的認証GAPが求められているとのことです。
製造業でISOを取得していないと受注ができないように、農産物もGAP認証を取得していないと取り引きしてもらえないような時代が近くまで来ているのかもしれません。そのときに対応できるように、掛川市環境保全型農業生産推進会ではGAP講習会を毎年実施しています。
(しあわせ野菜畑代表 大角昌巳)
問合せ:オーガニックビレッジ推進協議会事務局
【電話】21-1216
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