■空き家対策 ピンチをチャンスに
3月号で実家じまいと空き家のことを書きました。今年の4月には、私の母校である京都大学経済研究所と課題解決に関する協定を締結し、掛川市の空き家対策について分析していただきました。
◇京大の分析で7割以上に議論なし
同研究所の分析によると、将来空き家を所有、管理する可能性のある方は「分からない」と回答した方を含めると4割弱にもなる。そのうち、その空き家について家族で話し合っていないと答えた方が7割以上でした。つまり、空き家防止のために重要な現所有者や関係者との話し合いが、必ずしも十分ではないという状況が明らかになりました。
◇壊すより利活用を考えよう
空き家に悩む方が多いことは、今年の4月から始まった空き家除却事業費補助金の反響からも伺えます。この補助金は耐震性のない、老朽空き家を壊す場合に補助するものですが、申請が多く、予算が足りなくなったため、7月に閉会した市議会で増額の補正予算を認めていただきました。とは言え、私が目指しているのは空き家を壊すことではありません。できれば、壊すより前に活用したいものです。先日、佐束地区岩滑の空き家を活用してオープンしたパン屋さんに買い物に行きました。きれいに改装された店内ではメロンパンなどを買い求めるお客さんでにぎわっていました。
◇地域に移住者を呼び込もう
掛川市の賃貸物件には一軒家が少ないため、移住希望者などで空き家を借りたいけど選択肢がないと聞きます。空き家というとマイナスのイメージがあると思いますが、これを活用して地域の活性化につなげる。ピンチをチャンスに変えることができるのではないでしょうか。家は放置するとすぐに傷むものです。市ではNPO法人と連携して空き家相談の窓口を設けています。空き家で悩んでいる方は、お気軽に都市政策課にご連絡ください。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>