全国的に「空き家」が増加しています。空き家の中には利活用の方向性が定まっていないものも多く、日常的な管理が不十分となっているものもあります。今回は、空き家の予防から利活用についてご紹介します。
■きかせて空き家のこと
空き店舗となっていた旧松浦履物店。昨年、利活用に向けて、学生やNPO法人かけがわランド・バンク(以下、NPO)の力を借りて片付けを実施。所有者の松浦さんにお話をききました。
Q 賃貸を決断した理由をお聞かせください。
行政と話したことがきっかけでした。NPOを紹介してもらい、空き店舗の今後について相談することができました。更地にして売却するという選択肢もありましたが、費用面や不動産の価値について具体的に示してくれたことが、決断の後押しとなりました。また、以前から店のことは家族から長男の私に全て任せられていたことや、大学生や高校生が片付けで応援してくれたことも私の背中を一層押してくれ、自分の代でけりをつける決断ができました。
Q 賃貸を決意したときの不安は?
借りてくれる方がいるのか、どのように活用されるのか不安でしたが、NPOが親身になって相談を受けてくれたので、前向きに考えることができました。そのお陰で、賃貸にして新しい価値を見出し、みなさんの集いの場として提供してもらえるのではないかと考えることができました。決断し、一歩踏み出すと、周囲の方が共感・協力してくださり嬉しかったです。関わる方が増えることで、参加されたみなさんの思いを未来につなげたいと思うようになりました。
Q 空き家利活用のポイントはどんなことだと思いますか?
まずは相談してみることが大切だと思います。一人ではなかなか取り組めないですし、精神的にも体力的にも大変です。家庭の事情はさまざまですが、勇気をもって相談してみてください。
松浦履物店ができて100年経過。増築を繰り返して現在の状態に至る。祖父、父と2代経営し、本人で3代目の予定であったが、店舗は継承せず、賃貸を決意。
松浦 孝治さん
■掛川市みんなの空き家セミナーand相談会
~今日からはじめる役立ち情報~
日時:令和6年11月17日(日)
講演会…14:00~15:30
相談会…15:30~16:30
料金:無料
申込:不要
会場:掛川市文化会館シオーネ
主催:NPO法人かけがわランド・バンク
後援:掛川市
松本明子さんと空き家についてのトークショーを開催します。松本さんは空き家を維持して25年、かかった費用は1,800万円。大赤字となった実家じまいの顛末(てんまつ)をお話しいただきます。講演後、NPO法人かけがわランド・バンクによる個別相談会も実施しますので、ぜひこの機会にご相談ください。
◇スペシャルゲスト
松本 明子さん
1966年生まれ、香川県出身。『DAISUKI!』などのバラエティ番組で人気を確立し、“バラドル”として活躍。ドラマや映画、舞台にも出演。近年は、片付けや実家じまいの重要性をメディアで発信し、多くの人の共感を得ている。
■空き家、空き地なんでも無料相談会
みなさんが抱えているお悩みに、NPO法人かけがわランド・バンクの専門家(司法書士、行政書士、宅地建物取引士、税理士、一級建築士、建物診断補強相談士、土地家屋調査士など)が無料で相談に応じます。
・12月1日(日)…大須賀中央公民館(西大渕)
・令和7年2月15日(土)…大日本報徳社(掛川)
申込方法:
【電話】64-3121(平日午前10時~午後4時)
【FAX】64-3122
【メール】info@kakegawa-lb.jp
※FAXとメールは相談内容を明記してください。
■「空き家バンク」に登録してみよう
NPO法人かけがわランド・バンクの「空き家バンク」は、空き家の所有者と、居住するための空き家を探している方をマッチングさせる制度です。契約時には宅地建物取引業者が仲介するので安心です。登録方法などの詳細は二次元コードからご覧ください。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。
■我が家の終活セミナー
空き家を相続した方や高齢者を対象に、自宅の今後を考えるためのセミナーを開催します。
とき:11月28日(木)午前10時~11時30分
ところ:掛川市役所4階会議室
主催:掛川市
申込方法:
電子申請(右記の二次元コード)※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。
【電話】21-1152【FAX】21-1165
【メール】tosiseisaku@city.kakegawa.shizuoka.jp
問合せ:都市政策課
【電話】21-1152
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