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自治体の皆さまへ

病院だより

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北海道中頓別町

みなさん、こんにちは。病院の古武です。今回は冬の入浴中の事故について書きたいと思います。

◆冬の入浴中の事故について
体を温め、1日の疲れを癒やしてくれるお風呂。しかし、12月から3月にかけて浴槽の中で溺れる事故が増加します。特に高齢者の方は要注意です。
令和2年の「家及び居住施設の浴槽における死亡者数」は4724人で、「交通事故」による死亡者数の2倍以上発生しています。(下図)
また、溺れた方の約9割が重症以上と診断されており、非常に危険な事故であることが分かります。

冬に入浴時の事故が多くなる原因の1つは、温度差による血圧の急な変化です。暖かい部屋から、寒い脱衣所に移動して服を脱ぎ、さらに浴室も寒いと血管が縮まり血圧が上昇します。その後、浴槽に入り体が温まると血管が広がり、上昇した血圧が一気に下がります。この急激な血圧の変化により、一時的に脳に血液が回らない状態になり意識を失うことが溺れて死亡する事故の原因の1つとして考えられています。(下図)
お風呂だけでなく、あらゆる場所で起きる血圧の急激な変化は致死的な脳や血管の病気を引き起こすことがあります。(いわゆる「ヒートショック」)

入浴中の事故を予防するため、高齢者の方だけでなく家族みんなで次の6つの対策を心がけましょう。
(1)入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく
(2)湯温は41度以下、お湯につかる時間は10分までを目安にする
(3)浴槽から急に立ち上がらない
(4)食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける
(5)お風呂に入る前に同居する家族にひと声かける
(6)家族は入浴中の高齢者の動向に注意する

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。ではまた。

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