■胆石症について
胆石症は日常診療でも接する機会が多く、検診や人間ドックでも発見されることが多い疾患です。日本人の約5%に認められると言われており、知り合いが手術を受けられたという方もいるかと思います。遺伝する病気ではありませんが、脂肪分の多い食事や生活習慣が大きく影響するので、親兄弟で治療を受けられる方もいます。
主な症状は、食後の上腹部から右季肋部(みぎきろくぶ)(あばら骨の辺り)の痛みですが、人によっては背中の痛みや胸が苦しいという症状になる場合もあります。痛みの強さは個人差があり、違和感程度のこともあれば、救急車を呼びたくなるくらいの激痛になることもあります。胆石発作と呼ばれる状態では痛みは数時間程度で治まりますが、急性胆嚢炎と呼ばれる状態となると、発熱や黄疸などの症状が出るようになります。
症状のない方は必ずしも治療は必要ありませんが、時々痛みが出ている場合は、早めに治療を受けられることをお勧めします。
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