開催日:1月25日(土)
開催場所:文化会館小ホール
傍聴者数:106人
■登壇者・司会進行紹介
□町民パネリスト
・松岡岳さん(鍛治島)
北海道出身、3年前に鍛治島地区にある古民家をセルフリノベーションして移住
・粹紅(すいこう)さん(大門)
町内で書道教室を主宰、森のまつりカレンダー等に揮毫(きごう)
・岩田百華さん(大鳥居)
実家の和菓子屋で家族と一緒に菓子を製造販売、町内のバレエ教室に所属し各種イベントに出演
・鈴木啓介さん(赤根)
5人の子どもを育てるお父さん、森町消防団本部長として活動中
□ゲストパネリスト
・當間(とうま)ローズさん
歌手・モデル・華道家。静岡県湖西市出身。婚活サバイバル番組「バチェロレッテ」やNHK「筋肉体操」に出演
・太田康雄森町長
□司会進行
・内山絵里加さん
フリーアナウンサー。静岡県浜松市出身。SBS静岡放送のニュース番組「イブアイしずおか」で10年間メインキャスターを担当
◆テーマ1 森町に若者が「住みたくなる」「住み続けたくなる」には
◇松岡岳さん
勤務している会社(磐田市)の同僚に、「森町に住んでいる」と話をすると、まず「祭り、大変じゃない?」と言われます。私と同年代の同僚は、結婚してアパートに住んでいて、家を建てる土地を会社の近くで探している人が多いです。そういった人たちが、どういうふうに住む場所を選んでいるか聞くと、第一に津波や水害がないこと、それに加えてお祭りや消防団といった地域活動に対する負担感について厳しく考えているようです。
森町は、周りに大きな企業がたくさんあって、高速道路へのアクセスもいいので、ベッドタウンとして選ばれる可能性があるのではないかと思っています。しかし、物件が少ないので、町として更に空き家や土地を掘り起こす政策が必要だと思います。
◇粹紅(すいこう)さん
若者が住みたくなるには、まずは職場が近いということが一番大切です。そこで仕事をして、出会いがあって、家庭を持って、家を建てたり、子育てをしたりというような、森町がそういう町になればいいなと思います。その流れを作るためには、移住者を増やすことが大切です。町民は、移住者を「よそから来た人」とよく言ってしまうのですが、まずはそういう感覚を捨てて、皆さんがいろいろな人を受け入れられるようになっていったらいいなと思います。
私は子どもを2人育てています。娘は磐田市の高校に通っていて、通学に時間が掛かり、通学費用も高額です。正直、交通費が掛かるというだけで「近くの高校に進学してほしい」と思ってしまうぐらいです。しかし、それで将来の選択肢の幅が狭まってしまうということは親としてはつらいです。学校の選択肢を狭めないために、町が通学費用を補助し、「町として子どもを育てていくという気概のある町」になってほしいと思います。
◇岩田百華さん
町内に家族向けのアパートはあっても、近隣市に比べて一人暮らし向けのアパートが少ないです。職場が森町にあっても一人暮らしをする場所が無かったら、袋井市や磐田市に出るしかないと思います。私は以前、袋井市で一人暮らしをしていたことがあります。袋井市の燃えるごみの袋は大と小の2種類の大きさがありました。森町には、大きいサイズのごみ袋しかないので、夏場でも多くの量をまとめて出すことになり、あまり気分がよくありません。このような小さなことが重なっていくと、住みたい町から除外されてしまうのではないかと思います。私のような単身者が「森町っていいところだな」と感じることができれば、結婚してからも森町に住みたいと思ってくれると思います。また、結婚時や出産時、その後の子育て支援が手厚くなれば、皆さんに「森町っていいところだな」と思ってもらえると思います。
◇鈴木啓介さん
町民や移住を希望している方が、希望に応じて地元企業に就職できるような支援制度や特典があるといいと思います。
私は消防団に入っていて1か月に8回以上消防団活動をしています。家族には「また消防…」と言われますが、消防団があって森町に住む人の家や財産が守られているという使命でやらせていただいているので、私は特に負担を感じていません。それを負担だと思うのであれば、消防団に入らないという選択肢もあります。今後、そういったところをもう少し改善していけたらと思っています。
◇當間(とうま)ローズさん
森町に「住みたくなる」には、まずは森町を知ってもらうことが一番大切です。皆さん一人一人が観光大使だと思って、森町に来てくださる皆さん一人一人を大切にしていけば、移住につながると思います。
また、今の若い人は意外と一人暮らしを望んでいる人が少ないです。東京では、シェアハウスがすごくはやっています。森町にある空き家をリノベーションして、若者がみんなで楽しく暮らせるような場所を作っていけるといいなと思いました。
((2)へ続く)
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