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令和6年度民間広報協力員特集号 あつまれ!河津のどうぶつ(3)

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静岡県河津町

■CHAPTER3 野生鳥獣と向き合う
新たな魅力で脱・ワルモノ

◆町内の鳥獣被害の現状
豊かな自然に囲まれた河津町ですが、近年有害鳥獣による被害事例が多発しています。これまで人間とのすみわけができていた野生動物との暮らしのバランスが崩れ始めているようです。

○食害
畑や林の野菜や果樹をシカ、イノシシ、サルなどの獣に食べ荒らされてしまう事例が起きています。

○家屋での被害
タイワンリスや、ハクビシン、アナグマなどの小動物が知らぬ間に空き家や倉庫などに棲みついてしまい、ふん尿などの被害を受ける人がいます。

○生活エリアへの出没
人々が買い物や生活を送る生活圏にも出没する様子が見られます。
町内には現在57人の猟友会員がおり、有害鳥獣駆除に取り組んでいますが、会員の高齢化によるハンター不足が課題となっています。また、耕作放棄地の増加は野生鳥獣の棲家(すみか)を増やすこととなり、人里へ現れてしまう一因ともいわれています。

河津町における有害鳥獣捕獲実績(単位:頭)

◆町の取り組み
町では、鳥獣被害を少しでも食い止めようとさまざまな取り組みを行っています。

○補助事業
・狩猟(わな)免許取得補助金
県で主催する狩猟免許試験(わな試験)および県猟友会主催で行われる試験予備講習会にかかる費用の一部を補助します。
・鳥獣対策事業補助金
農作物の鳥獣害対策として、電気柵などの購入費用の一部、設備購入費の2分の1(上限10万円まで)を補助します。

○有害鳥獣駆除報奨金制度
有害鳥獣による農林水産物の被害を防止するため、鳥獣の捕獲などに駆除報奨金を支給します。

○猟友会との連携
河津町猟友会と連携し、巡回の実施や、駆除要望への対応を行っています。また、猟友会員向けに静岡県賀茂農林事務所による講習会を開催し、捕獲技術の向上にも努めています。

問合せ:産業振興課
【電話】34-1946

◆ワイルドミートセンターに潜入!
有害鳥獣による被害が拡大する中、駆除された害獣を活用する人々もいます。広報協力員はWild Meat Center(ワイルドミートセンター)(東伊豆町)を視察し、施設について学びました。ワイルドミートセンターでは、東伊豆町内のみならず、河津町を含む近隣市町で捕獲された野生鳥獣を衛生的に処理し、精肉加工、販売までを執り行い、有効活用しています。また、高い衛生管理の中で処理されていることから、ジビエ料理の食材としてホテルやレストランなどの飲食関係者からも好評です。施設を管理する渡部さんによると、山に捨てられ活用されずにいた物が新しい観光資源としても利用されていくなど施設の重要性を感じているそうです。

◆命を無駄にしない
○VOICE
Wild Meat Center マネージャー 渡部 那智(わたなべなち)さん
人の食肉として使わない部位は、iZooの動物の餌として、ペットフードとして、革製品の原料として、さまざまな方法で活用します。この施設が有害鳥獣駆除の助けとなればうれしいです。

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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