■CHAPTER2 河津川を大捜索
幻のオオサンショウウオを求めて
◆そもそもオオサンショウウオって?
オサンショウウオ科オオサンショウウオ属。昭和27年3月特別天然記念物へ指定される。日本固有種で、世界最大の両生類。スイスで発見された3,000万年前の化石と今の姿がほとんど変わっていない「生きた化石」とも呼ばれる。現在日本には在来種のオオサンショウウオの他に、外来種で見た目の似たチュウゴクオオサンショウウオ、さらに在来種と外来種の交雑により生まれたオオサンショウウオの3種が生息しているとされている。岸辺の深い横穴や大きな石の下などを隠れ家とし、水性昆虫、魚、サワガニ、カエルなどを食べる。夜行性のため日が暮れると餌を探しに活動を始める。
○オオサンショウウオを求めて
白輪さんから熱い話を聞いた我々広報協力員は、「幻のオオサンショウウオ」を探し求めて調査に乗り出すことにしました。白輪さんや、河津川漁協組合の組合員の人から事前に集めた情報をもとに、iZooで飼育員として勤務する酒井雄人(おと)さんにも協力いただき、9月30日、河津川上流にてオオサンショウウオ探しを開始しました。
民間広報協力員はそれぞれオオサンショウウオが好むという岩の隙間や、浅瀬を注意深く探し調査します。
○調査を進める広報協力員
もぞもぞと動く物影を発見した相羽勇仁協力員の視線の先には河津川の秋の風物詩、モクズガニがいました。
大きな岩陰を重点的に調査しながらも森野ゆかり協力員は、近くの住人を見つけると声をかけ、積極的に情報収集を進めます。
川の浅瀬を調査する福司美希協力員は、サワガニや小さな魚を見つけ、川には多くの生き物がいることを感じました。
相馬大夢協力員は夕方になるにつれて周囲が薄暗くなる中、懐中電灯を使って、川を調査しました。
○果たして結果は…
それぞれが捜索を進めた結果…残念ながら今回はオオサンショウウオを見つけることはかないませんでした。しかし、調査を行った広報協力員のメンバーは、オオサンショウウオがきっと存在するであろうと感じました。今回の調査を通じて、改めて河津川にさまざまな生きものが生息していることを実感し、共に暮らしを営んでいることを考えさせられました。
◆オオサンショウウオを発見!そんなときには要注意!
○在来種の場合
国の特別天然記念物に指定されているため、許可なく触れることも禁止されています。
○外来種・交雑種の場合
特定外来生物に当てはまりますので、生きたままの移動が禁止されています。
いずれの場合も一般の人がなかなか対応できるものではありません。また、在来種、外来種・交雑種を見分けることは難しいです。まずは写真を撮り、iZooなどの許可された専門家や役場産業振興課へ連絡しましょう。
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