文字サイズ
自治体の皆さまへ

令和6年度民間広報協力員特集号 あつまれ!河津のどうぶつ(1)

2/19

静岡県河津町

豊かな自然に囲まれる河津町。
人間以外にも生活を営む生きものとの暮らしについて考えてみました。

■Chapter01 教えて!白輪さん
動物のことといえばこの人!河津に暮らす動物について聞いてみました。私たちと共に暮らしを営む生き物の様子を深掘りしましょう。

白輪 剛史(しらわつよし)さん
有限会社レップジャパン代表取締役のほか、アニマルキーパーズカレッジ校長、体感型動物園iZoo・KawaZoo園長、日本爬虫類両生類協会理事長などを務める。

◆クマは伊豆にいるのか?
Writer:広報協力員 相馬 大夢
近年日本各地でクマの目撃や被害が多くなっています。伊豆地域でも目撃情報がありました。そこで、白輪さんにクマに対する見解を聞きました。
クマはオスが生まれると親離れをして別の行動範囲をつくり、繁殖期にはさらに行動範囲が広がります。親離れをしてすぐの若いオスなどが市街地付近に迷い込むというケースもあります。つまり、オス個体が増えるにつれてクマの行動範囲が増えていくことになり遭遇する可能性は上がります。以前は個体の数が少なかったことに加え、クマの生息地に人間が足を踏み入れることが無かったため、目撃情報が少なかったのではないかと白輪さんは考えます。伊豆にクマがいると考えて行動する必要があると白輪さんは語ります。

○山林を歩く際にクマ対策として使われるグッズ
・ラジオ
・クマ鈴
・クマよけスプレー

◆シカはまだまだ増える!?
Writer:広報協力員 森野 ゆかり
シカがとても多く感じます。まだまだ増えるのでしょうか。伊豆半島の中でも、東伊豆町白田のシカの生息数が1番多いといわれているそうです。本来、1haに5頭未満が理想といわれているシカの生息数ですが、白田には100頭のシカがいて密になっている状況です。そういった現実が近隣で起きているということは、町内でもまだまだ増える可能性があると白輪さんは考えます。シカが増えすぎてしまうと森の下草が食べられてしまい、森の力が低下し、がけ崩れなどが発生しやすくなってしまいます。また、農作物の食害や交通事故も発生してしまいます。だからこそ、「シカをこのままにしておくわけにはいかない」と白輪さんは、食肉加工施設を造り、ただ駆除するだけでなく、猟師に持ち込んでもらい加工することで効率よく活用できる体制を確立させています。

◆カメの集まる町
Writer:広報協力員 福司 美希
かつてお祭りのときなどに売られていたカメ。カメは身近に売り買いができたものでした。
令和5年6月に、アカミミガメとアメリカザリガニが条件付特定外来生物になりました。飼育登録などは不要ですが、売買や野外に放すことは法律で禁止されています。たとえば、「子どもが大きくなって、もう飼えなくなったから池に放してあげよう」という行動は禁止されている行為です。この規制が施行されてから、迷いカメが増加し警察に保護されるカメが増えたそうです。白輪さんは、飼育しきれなくなってしまった爬虫類の引き取りをしており、「カメを引き取ってくれないか」とさまざまな人から相談され、毎日のように警察や役所から相談を受けています。iZooには保護されたカメが数多く飼育されており、その中にはなんとさくらももこさんの飼っていたカメも飼育されています。飼い主の責任として、寿命がくるまでカメを大切にかわいがって欲しい、と白輪さんは切に願います。

◆オオサンショウウオ伝説
Writer:広報協力員 相羽 勇仁
「河津の川にもオオサンショウウオがいる可能性がある」と目を輝かせ熱く語ってくれた白輪さん。ことの発端は、地元の方々の発言だったそうです。
今年の6月ごろ新たにオオサンショウウオの展示を計画していた際、地元の人から河津の川にもかつてオオサンショウウオがいたという話を聞き、当時の様子を調べたところ、平成17年に狩野川上流でオオサンショウウオを発見したという新聞記事を見つけたそうです。
そもそもオオサンショウウオの分布地域は愛知県よりも西とされており、もしも河津町内で発見されれば、学術的にも大発見と言われています。白輪さんによるとオオサンショウウオは基本的には夜行性なので、昼間見ることはないです。しかしそれでも昼間に目撃談があるという事はある程度の個体数がいる可能性も考えられるそうです。
白輪さん自身も狩野川の支流などへオオサンショウウオを探しに行き、探索中に会った人々に話を聞いたところ、やはり見たことがある人が何人かいたそうです。白輪さんは河津町に今でも間違いなくオオサンショウウオがいると信じています。幻のオオサンショウウオを探すイベントを開催できれば河津町が大いに盛り上がる町おこしになるのでは、と考えているそうです。幻の生物が河津にいるかもしれない、という可能性とロマンを感じるお話を聞くことができました。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU