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【特集】沼津茶飲まなくっちゃ。

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静岡県沼津市

■沼津茶飲まなくっちゃ。
立春から数えて八十八日。今年は5月2日が八十八夜にあたり、鮮やかな緑に色づいた愛鷹山の山裾では多くの茶農家が農作業に勤しんでいます。
沼津でお茶の生産が本格化したのは、幕末期。沼津の偉人として名高い江原素六翁によって、沼津茶の基礎が築かれました。それから長い歳月を経て、沼津茶は各種品評会で好成績を収めたり、「皇室献上茶」の栄誉を賜ったりと、内外に誇ることのできる沼津の特産品となっています。
「沼津茶」とひとくちに言っても、「やぶきた」や「さえみどり」という品種があったり、深蒸し茶やぐり茶などの製法による違いがあったりします。また、沼津茶には、山方面のお茶は香りがとても良く、里方面のお茶は味・色が良いといった場所ならではの特徴があるそうです。
茶処沼津に住んでいる私たちは、お茶の違いを身近に楽しむことができます。新茶の季節に、自分のお気に入りを見つけてみませんか。

■小野典也(ONO Norinari)さん つい、また飲みたくなる。そんなお茶を作りたい。
○沼津茶をこだわる
「お茶の産地は色々あるけど、沼津のお茶も負けないぐらいうまいですよ」と話すのは、生産から製造まで切り盛りする小野さん。「お茶の味って茶葉の種類や製造方法ですごく変わるんですよ。だから楽しみ方もたくさん。これから暑くなってくるんで、水出しのお茶もいいですね。渋みを感じずさっぱりしてるんでごくごく飲めます」とおすすめの飲み方を教えてくれました。
市内では小野さんだけでなく若い茶農家どうしが情報交換したり、ベテラン世代の茶農家とも切磋琢磨しながらおいしいお茶を追い求めているそうです。また、小野さんは土壌分析を行うことで肥料の配合を変えるなど試行錯誤を重ねてお茶の品質にこだわっています。
「私は、実家で飲むお茶がなんかほっとするんです。せっかく沼津にいるんだから皆さんも自分なりのおいしいお茶を見つけてほしいですね」と話してくれました。
小野さん曰く、お茶屋さんののれんをくぐったら100グラム千円程度の価格帯のものを購入して飲んでみると、そのお店の特徴や味の傾向などが分かるそうです。その中で自分に合う味がきっと見つかるはずです。新茶の季節には、お茶屋さんに足を運んでみましょう。

■福本 薫(FUKUMOTO Kaoru)さん
揺らしてみた方の味はどう?
いつもよりおいしく感じます!

○「急須を揺らす」それだけでお茶の表情が変わります
「簡単にできるおいしいお茶の淹れ方って知ってる?急須を揺らすだけなんだよ」と日本茶インストラクターの福本さんは言います。
実際に飲ませてもらうと味がまるっきり違いました。普段より味がまろやかになって、出汁のような香り高さを感じたのが一番の驚きです。
「急須を揺らすと、甘味とコクが出て旨味を感じますよ。苦味や渋味を出すカフェイン・カテキン、甘味やコクを出すテアニン。この3つが揃うとおいしくなるんです」と笑顔で話す福本さん。急須を揺らすときは回すのではなく、横に振るイメージで行い、数回に分けて注ぐことがコツだそうです。また、かご網を使わない方が茶葉がお湯によく馴染んで味が出ると教えてくれました。
こんな簡単な方法で味が豊かになるんですね。

■自分好みを見つける
「揚げ物などの脂っこいものを食べる時はちょっと渋めに淹れて、お菓子などを取り合わせた時はさっぱりしたお茶を飲んだりと場面に合わせて飲むのも楽しみ方のひとつだよ」と嬉しそうに話す福本さん。
福本さんが所属する日本茶インストラクター協会の皆さんは、お茶の良さを伝える活動を続けています。「お茶の良いところって季節感を楽しめるところだと思うんです。お茶って1年中おいしく飲めるけど、特に新茶は季節感を強く感じることができるんです。この機会に様々な淹れ方の練習をしたり、色んな品種を試してみたりして自分好みのお茶を見つけてほしいですね」と話してくれました。
一般的に、お茶を淹れる際のお湯の温度は75度くらいと言われています。しかし、新茶は普段より3度くらい高い温度のお湯を短い時間で淹れると香りがたつそうです。この時期ならではの味わい方を楽しんでください。
ちょっとしたコツで自分好みに変わるお茶。皆さんもこんなにも面白いお茶の魅力にはまること間違いなしです。

空を飛んで、地元を見る

■手軽に、気軽に
急須でお茶を淹れるのもいいですが、気軽においしく飲めるのが沼津茶の魅力です。粉末やティーバッグを使ってどこでも手軽に持ち運んで飲んだり、沼津茶100%のボトル缶「ぬまっちゃ」で沼津を感じたりして楽しみましょう。
いつどんな時でもお茶って簡単においしく飲めるんです。これからの季節、乾いた喉を潤すために沼津茶を飲んでリフレッシュしてみてはいかがですか。

■沼津のお茶を日々の生活に
沼津は、豊かな自然と温暖な気候を活かし、様々な農作物がつくられています。今回はその中のひとつであるお茶を紹介しました。
お茶は茶葉の種類や淹れるお湯の温度などによって味が変わったり、食事やお菓子など取り合わせるシーンによって楽しみ方が広がります。
また、お茶を飲むとほっとする時間に惹き込まれます。そんな時間を日々のくらしに取り入れても良いのではないのでしょうか。身近にあるお茶に目を向けてみるときっとその奥深さに驚くことでしょう。
ひとくち飲むと1年間元気に過ごせると言われる新茶。この旬な機会に沼津茶で自分好みの「おいしい」を見つけてみてください。

■沼津市茶業振興協議会は、沼津茶の振興を図るため様々なイベントを開催しています
○5月 お茶摘み体験
浮島地区で開催される人気のイベントです。

○9月 お月見茶会
月を眺め、お茶を味わう。静かなひと時を過ごせます。

○11月 Cafe de Mt.Ashitaka
丁寧に淹れたお茶と茶菓子を、沼津ならではの景色とともに。

※沼津市茶業振興協議会のイベント情報は広報ぬまづ等でお知らせしていきます。

問合せ:農林農地課
【電話】055・934・4751

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