■まちの楽しさを音楽でプラスする。
沼津駅南口から徒歩8分。今年1月、町方町のビルの地下に「スタジオニ音(におん)」がオープンしました。店主の今村さんが、市内外の音楽好きが集まれる場所を作りたいという思いを込めて開業したこの場所は、音楽スタジオ、ライブハウス、音楽教室、ミュージックバーなど、利用シーンによって様々な表情を見せます。空き店舗となっていた物件を、今村さんがほぼ自らの手でリノベーションしたそうです。
神奈川県出身の今村さん。なぜ沼津に?と尋ねると、「正直、場所のこだわりはなかったんです。巡り巡って沼津にたどり着いた感じかな。沼津って、駅周辺の都会的なにぎわいと狩野川や千本浜などの自然が、近い距離にあるのが面白いですよね」と話してくれました。
スタジオニ音をオープンして、お客さんから「周りを気にせず、思いっきり演奏ができる場所を探していた」との声をもらうことがよくあるそうです。今村さんが想像する以上に、沼津には潜在的に楽器を弾く人たちが多くいてとても嬉しく思ったそうです。
週末の金曜から日曜の夜、ミュージックバーに表情を変えるスタジオニ音には、音楽とお酒を楽しむお客さんが訪れます。店内にギターやベース、アンプからドラムセットまで揃っているのを見て、楽器に興味を持って音を鳴らしてみる人や、即興で生演奏を始める人もいるそうです。
「音楽って人と人との距離を縮める力があると思うんです」と力強い眼差しで語る今村さん。「沼津で音楽スタジオを開業したからには、年齢や性別、住んでいる場所などを問わず、人と人とがつながる場所でありたいですね。そして、音楽や楽器が身近にあることをより多くの人に体験してもらいたいですね」と話します。
今後の目標を伺うと「たくさんの人に利用してもらえるスタジオであり続けたいなと思っています。この場所だけでなく、商店街にも人が集まって、沼津のまちが今よりもっと楽しくなったら、それが僕のまちへの恩返しです。もちろん経営的にも嬉しいですし」と笑顔で教えてくれました。
○音を楽しみに、ちょっと、お出かけ。
沼津最大のコンサートホールといえば、沼津市民文化センター。大ホールのキャパシティは1516席。音響設備も充実しており、国際的なオーケストラが演奏を披露することもあります。さらに、今年は中山美穂さんや田原俊彦さんなどの熱演も観客を魅了しました。他にもバレエや演劇、様々なジャンルの芸術が披露され、沼津の文化の聖地といえるでしょう。
小ホールでは園児から大人まで、音楽教室などの発表会、沼津市芸術祭でも様々な演目が披露されることが多くあります。
千本プラザの音楽ホールは座席数232席とやや小ぶりながら、音響やオーディエンスとの距離感などがアーティストからも好評を得ています。ジャズやクラシックなど、どちらかというと渋い演目が多いようですが、親子で楽しめるコンサートなども数多く開催されています。時には多目的ホールで開放的な演奏会も開催されることもあります。
サンウェルぬまづや地区センターでも音楽会が開かれるなど、質の高い音楽を楽しめる機会がたくさんあります。この秋は、友達や家族を誘ってワクワクするような音楽を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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※詳細は、各施設のホームページをご覧いただくか各施設にお問い合わせください。
○音楽と共に彩る日常。
ぬまづの宝100選にも選ばれている沼津の歌。沼津の子守唄として歌い継がれてきた「この子のかわいさ」をはじめ、「沼津音頭」や「沼津夜曲」といった地名を冠した楽曲が市民に親しまれてきました。沼津と音楽は、昔から続く深い結びつきがあるようです。
今回の特集で紹介してきたように、私たちの暮らすまち沼津では、日常の中で気軽に音楽を楽しむことができます。商店街やマーケットモールに流れるオリジナルの楽曲、週末のイベントを盛り上げる様々な音楽、コンサートホールに足を運べば触れられる質の高い音楽…今この瞬間も、耳を澄ませばどこからか心地よい音楽が聞こえてくるかもしれません。
音楽の楽しみ方は人それぞれ。家族や友人とイベントに出かけて、気軽に生演奏を体験したり、市民文化センターで著名な演奏家やお気に入りのアーティストの音楽に酔いしれたり…。
沼津では、音楽が日常生活に彩りを加えており、音楽を通じて人々が集い、交流し、豊かな時間を共有できる環境が整っています。沼津のまちで奏でられる音楽は、地域の人々を結びつけるだけでなく、訪れた人々にも温かい心の交流を提供します。皆さんも季節の移り変わりを感じながら、沼津のまちで素敵な音楽と出会ってみませんか。
問合せ:広報課
【電話】055-934-4703
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