記念すべき沼津市制100周年を迎えた令和5年度ももうすぐ年度末を迎えます。
市では、市制100周年を迎えるにあたり「先人達への感謝と敬意」「誇りと愛着」「市民との協働」そして「次の100年への新たな一歩」を基本的な考え方とし、様々な記念事業に取り組んできました。
市制記念日である令和5年7月1日に執り行われた記念式典をはじめ、沼津ならではのコンテンツを集結した市制100周年記念イベントや沼津夏まつりにおける記念パレードなどが沼津のまちを大いに盛り上げてくれました。
また、沼津の魅力を再確認し、誇り高い沼津を次世代に残すために、市制100周年記念市民提案事業に多くの市民・学生の団体から提案が寄せられました。どの事業も自ら沼津を楽しみ、そして、たくさんの人に沼津の魅力を伝える事業が展開されています。
これはまさに、市民一人ひとりが、未来に向けたまちづくりの担い手が自分自身であることを自覚し、市民と行政との協働により、よりよい沼津を育む意識を醸成するという、「市民との協働」の考え方が昇華したものといえるでしょう。
これまでの100年があるのは、先人達のたゆまぬ努力と、多くの市民の皆さんが、様々な時代、様々な場面で沼津のまちを支えてくれたからに他なりません。そして、県東部の中核都市としての役割を担う沼津をつくっているのは、沼津に暮らす人たちです。
今回の特集の主役は「沼津を元気にしている人たち」。そう、市民の皆さんです。
特集で紹介するのは現在進行形で沼津を元気にしている人たち(のほんの一例)です。様々な分野でそれぞれの能力を発揮していますが、共通した想いは、「できることをやってみよう」「特別なことをやっているわけじゃないんです」というものでした。
興味深い取組や参考にしたい活動をしている人たちの熱い想いに触れることで、皆さんも「自分が暮らすまちのために、自分ももう少しなにかに取り組んでみようかな」と思ってもらえたら嬉しいです。
■表紙の写真 加藤学園高校応援団
「応援される応援団」をモットーに、市内で開催される催しなどで迫力あふれるエールを届けている加藤学園高校応援団の皆さん。市内で演武をするときは、郷土の民謡をアレンジした「加ト学沼津ぶし」を披露するなど、沼津愛は折り紙付き。
団員の皆さんは「応援する人がいてこその応援団です。これからも沼津が元気になるように一生懸命応援したいです。押忍!」と熱く語ってくれました。
沼津市には、国立、県立、市立、私立を合わせて13の高等学校があり(沼津商業高校を含む)、沼津夏まつりをはじめ、様々なイベントで活気みなぎるパフォーマンスを披露し、沼津のまちを元気にしてくれています。
■自分の住むまちを快適に
沼津を元気にしているという漠然としたテーマに「それは市長の仕事じゃないの?」とか「市役所の職員ががんばればいいんじゃない?」と考える人もいるでしょう。事実、沼津市では目指す将来都市像「人・まち・自然が調和し、躍動するまち~誇り高い沼津を目指して~」を実現するために様々な事業が進められています。
同時に、かねてから「まちづくりの主役は市民の皆さん」といわれてきました。わかりやすい例を挙げると自治会活動もそのひとつ。自治会活動では、自分たちの住む地域を快適で住みよくするために福祉や防犯・防災、環境美化など様々な取組が展開されており、まさに沼津を元気にする活動といえるでしょう。
他には、音楽やスポーツなど沼津に根付いた文化を活用し、楽しいイベントやお祭りを主催する人や団体、自らの経験を活かして困っている人のための居場所づくりをしている人など、多くの人を笑顔にする取組もまた、沼津を元気にしていると言い換えることができそうです。
市では、新たな沼津の魅力を創出したり、すでにある沼津の可能性をさらに拡げるための取組を応援する「民間支援まちづくりファンド事業」等を通じて、まちづくりの主役である市民の皆さんを応援してきました。
■沼津のまちがもっと元気になる
エネルギッシュでいきいきと活動する人たちを目の当たりにすると、「目立つことはちょっと苦手」とか「自分のことで精一杯」なんて想いを抱く人もいるでしょう。
コツコツと仕事に励む、自分の身近な家族や友人のために暮らしをよくする、そこから広げて地域のために活動する。「沼津を元気にしよう」なんて大げさな想いを掲げていなくても、結果的に自分の、そして周りの人の暮らしをよくしようとする、市民の皆さんの自発的な活動が沼津を元気にすることにつながります。
次ページ(「沼津を元気にしている人。それは、市民の皆さんです。(2)」)以降で紹介する、今回の特集で取材に協力してくれた人たちは、「自分の好きなこと、やりたいことをやっているだけですよ」と口を揃え、充実感を得ていると教えてくれました。この言葉には、沼津のまちがもっと元気になるようなヒントが隠されているのではないでしょうか。
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