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自治体の皆さまへ

沼津のなが~い、川。(2)

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静岡県沼津市

■ゆく川の流れは絶えずして。
○葛原沢川
愛鷹広域公園の中に、山裾から湧き出る清冽な水を集めて流れていく、葛原沢川の愛称で親しまれている小さなせせらぎがあります。
この小川に沿って、ぬまづの宝100選に選定されている「せせらぎの径」が続いています。
せせらぎの水温は年間を通して15°C前後と言われており、夏休みに入ると、麦わら帽子をかぶった子供たちがサワガニを探す姿を見かけることがあります。また、旧少年自然の家をリノベーションした宿泊施設に訪れた人たちが、木漏れ日の中を散歩している様子も見られます。
例年初夏にはたくさんのゲンジボタルが飛び交う幻想的な風景を見ることもできます。触れて気持ちよく、眺めて楽しく、せせらぎの音も心地よい、沼津が誇る清流のひとつです。

○西浦河内川
豊かな地形と歴史や文化に恵まれた西浦地区を流れる西浦河内川は、源を金冠山に発し、西浦の河内、木負地区を抜けて駿河湾に注ぐ二級河川。
流域には市の指定有形文化財となっている禅長寺頼政堂や県の指定天然記念物である河内の大スギがあります。
また、西浦河内川のさらに上流にあたる場所に位置する市民の森では、キャンプサイトの脇で、流れる水に触れることができるため、休日には家族連れの姿も見られます。

○沼川・高橋川・大平江川
市内の西部には、川の中を鯉などの魚が泳ぎ、水面には鴨などが見られ、春には川沿いに桜並木を楽しむことができる沼川が流れています。また、愛鷹山中を起点に、青野や根古屋の湧水などが流れ込み、愛鷹地区や浮島地区、原地区などを横切る高橋川も流れています。
沼川流域の窪地状の低地帯では、大雨のときには水が溜まりやすく、浸水被害が頻発しています。
現在、県主体で新たな放水路を整備しており、高橋川と沼川上流部の洪水を直接海へ放流することで、浸水被害の軽減を図ります。令和14年度の完成を目指し、現在工事が進められています。
大平地区に目を向けると、田畑を潤した水を集めて狩野川に合流する大平江川が流れています。大平地区は、山と堤防に囲まれ、降雨時には自然排水が難しい地域です。その対策のひとつとして、出水時に大平江川の水を狩野川に排出するための大平江川排水機場を新設するほか、河川の断面を大きくするなど整備を進めています。
川と暮らす私たち沼津市民にとって大雨時の洪水からは目を背けられません。市では、国や県と連携して治水対策にも注力しています。

■洪水ハザードマップをご確認ください!
市では、国や県が公表した洪水浸水想定区域図をもとに狩野川・黄瀬川、新中川、沼川・高橋川に分けて3つの洪水ハザードマップを作成しています。
該当する地区に配布しているほか、市ホームページでもご覧いただくことができます。
自分の家がどこにあってどのくらい浸水するか、近くの避難場所はどこか、避難する経路をどうするか等、避難について家族で話し合ってみましょう。
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■川を楽しむ。
沼津市内の至る所を巡っている川には豊かな表情があります。それぞれの個性も様々で、川の数だけ付き合い方がありそうです。
川沿いの道路や河川敷は通勤・通学路として親しまれているだけでなく、ウォーキングやジョギング、サイクリングを楽しむ人を見かけます。川沿いを通行する際はくれぐれも安全に留意し、安心な利用を心がけましょう。
沼津東高校や沼津工業高校のボート部が練習をしている姿は狩野川の日常風景であり、休日ともなるとSUPやカヤックなどのアクティビティを楽しむ姿も見られます。
戸田の大川や大久保川沿い、松長から西添町の沼川沿い、千本常盤町周辺を流れる観音川沿いなど規模の大小を問わず桜の名所となっている川もあり、シーズンにもなるとお花見を楽しむ人でにぎわいます。市内の川がそれぞれの個性を持つように、川の楽しみ方も人それぞれと言えそうです。

■そして、川と暮らす。
自然が織りなす川だからこそ、私たちが抗うことのできない、時に脅威ともなりうる力を持っているのも川の特徴のひとつです。
近年では激甚な水害が発生しており、今後も気候変動に伴う降雨量の増大などにより、様々な水害が想定され、これらに備える必要があります。
水害対策は流域全体のあらゆる関係者が主体的に取り組むことが求められています。市では洪水ハザードマップの配布や国、県と連携した治水対策に取り組んでいます。
6月から10月は集中豪雨や台風等により河川の水位が上昇しやすい「出水期」です。皆さんもハザードマップの確認や備蓄品の準備など日頃から水害に対しての備えを進めましょう。
7月は河川愛護月間、7月7日は川の日です。全国の水辺を活かしたまちづくりを進めている地域では「7月7日午後7時7分」に水辺で乾杯をしよう!という取組も見られます。市内でも狩野川に架かるあゆみ橋の近くで同日同時刻に川を眺めながら、みんなで思い思いの飲み物を持ち寄って乾杯をしようというイベントが予定されています。
私たちの暮らしと切り離すことのできない、市内を流れる川。海、山だけでなく、沼津の雄大な自然を構成する川を誇っていきましょう。

※水辺で乾杯イベントについては商工振興課【電話】055-934-4748にお問い合わせください。

問合せ:河川課
【電話】055-934-4786

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