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自治体の皆さまへ

動き出した鉄道高架事業(2)

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静岡県沼津市

■いざ、コウカのあるまちへ!
「鉄道高架事業」は、現在中心市街地にある車両基地、貨物駅を移転し、沼津駅周辺の東海道本線3.7キロメートル、御殿場線1.6キロメートルの線路を高架化する事業です。
車両基地、貨物駅を移転するのは、鉄道の運行を維持しながら高架橋の工事を行うとともに、それぞれの広大な跡地を、今後のまちづくりに活かしていくためです。
現在、車両基地を片浜地区に、貨物駅を原西部地区に移転するための建設工事を実施中です。
これらの工事の進捗に合わせ、市では将来の沼津駅舎や駅前広場、高架下空間等の機能配置や施設規模を踏まえたデザイン検討を始めています。さらに、貨物駅や車両基地の移転後に生まれる跡地の利活用に関する取組を進めているところです。
高架化工事の完了は令和23年度を目指しており、線路などの跡地ではその後、土地区画整理事業等によるインフラ整備や宅地造成を行います。

■着工!新車両基地
令和6年11月に、片浜地区で新車両基地の着工式が行われました。
この工事は、現在、沼津駅東側、富士見町付近に位置する車両基地を移転するものです。事業主体である県の鈴木知事や賴重市長など関係者が出席し、工事の安全を祈願して鍬(くわ)入れを行いました。
車両基地は、電車の車両を留め置いたり整備・洗浄したりする場所で、日々の安全で安心な鉄道運行に不可欠な施設です。令和12年度の完成を目指して工事を進めていきます。
片浜地区では、新車両基地の建設に先行して、市が行う都市計画道路「片浜西沢田線」など周辺道路の整備が進行中です。片浜西沢田線は、東海道本線の線路と新車両基地の地下を南北に貫く道路で、国道1号と旧国道1号がつながり、南北の交通がスムーズになります。
市では引き続き、道路をはじめとしたインフラ整備による生活環境の向上を図るとともに、片浜地区のまちづくりを進めます。

■将来の姿が見え始めた新貨物ターミナル
原西部地区で行われている新貨物ターミナル整備工事は、新中川の西にある貨物駅を移転するための工事です。
着工から1年余りが経過し、令和9年度の完成に向けて着実に工事が進められ、将来の姿が見え始めました。
コンテナの積み下ろしを行うコンテナホームや、大型トラックなどがコンテナホームに出入りするために線路を跨ぐ跨線橋(こせんきょう)などは、電車の車窓や敷地の外からもその姿を確認することができます。
また、用地の中央付近では、東海道本線の線路と新貨物ターミナルの地下を南北に貫く「一本松アンダー道路」の整備も進めています。

現地の様子は、市ホームページに空撮動画などを掲載してお知らせしています。工事の進捗に合わせて随時更新していきますので、ぜひご覧ください。
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■跡地活用計画も進行中
現在、沼津駅周辺にある車両基地と貨物駅は、前ページでご紹介したように、移転先の工事が進んでいます。
並行して、移転後の広大な跡地を活用するための検討も進めています。
ワークショップやパブリック・コメントなどにより市民の皆さんの意見を伺いながら、令和6年11月に「貨物駅跡地利用基本計画」を策定・公表しました。
現在の貨物駅周辺は、工場や物流倉庫のほか、戸建てを中心とする住宅街が立地していますが、緑地や災害時の活動拠点が十分ではありません。
こうした現状を踏まえ、基本計画では「平時・有事にフレキシブルに利用される防災・コミュニティの地域拠点」をコンセプトに、防災公園を整備していくこととしています。災害時には防災機能を効果的に発揮する拠点となり、平時には誰もが楽しく、居心地よく過ごせる憩いの場となるよう設計・整備を進め、令和13年度の供用開始を目指します。
一方、沼津駅の東側にある車両基地の跡地には、土地区画整理事業により都市基盤の整った街区が整備されます。こちらの跡地についても、検討を進めていきます。

■ミライの沼津駅は夢いっぱい
鉄道高架化によって生まれ変わる沼津駅舎や駅前広場。将来に向けてデザインの検討に着手しています。
その一環として市が昨年7月に開催した「ミライの沼津駅絵画コンテスト」では、小中学生・高校生が「こんな沼津駅がいいな」と自分が大人になったときの沼津駅を想像し、自由に未来のまちの姿を描きました。
緑豊かな広場や人が集うにぎやかな駅前、沼津らしい城や干物などが描かれた応募作品は72点に及び、どの作品も沼津の躍動する未来への期待が込められたものでした。
絵画コンテストの入賞作品は、キラメッセぬまづに展示しているほか、市ホームページにも掲載しています。夢いっぱいの子供たちの作品を、ぜひご覧ください。
まちの未来を担う子供たちの期待に応えられるよう、沼津駅舎や駅前広場のデザイン設計には、多世代の意見を踏まえた検討を進めていきます。

[市長賞]第五小学校3年生 秋山翔汰さん 「みんなが集まる沼津駅」
沼津駅に行くと楽しいことがいっぱいあるといいなあと思って描きました。
未来の沼津は、「みんなが楽しく暮らせるまち」になったらいいなと思います。

■未来への歩みを着実に進め、希望を実感できるまちに
私たちが住む沼津市には、様々な都市機能が集積する県東部の拠点都市としての役割を、将来にわたって果たしていく使命があります。
なかでも中心市街地においては、都市機能の強化に加え、沼津ならではの魅力をさらに高めていかなければなりません。
中心市街地のまちづくりの中核をなす沼津駅周辺総合整備事業が、いよいよ本格的に展開する局面を迎えました。鉄道高架事業をはじめとする様々な構成事業により、南北市街地の分断解消や、新たに生み出される土地の有効活用を図り、都市的魅力を再構築するこの事業は、本市の未来に不可欠なものであります。
今後10~15年で構成事業の多くが形を現し、ヒトとモノの動きが大きく変わっていきます。

着実な都市基盤の整備はもちろんのこと、何より重要なのは、同時進行で沼津駅周辺のまちなみをヒト中心の魅力ある空間に再編していくことであると捉えています。
沼津駅周辺を、多くの市民や来訪者が集い、交流し、住まい、回遊する都市の顔として再構築していくため、市民の皆様と方向性を共有しながらまちづくりをともに進め、「誇り高い、元気なまち沼津」を目指し歩んでまいります。

沼津市長 頼重 秀一

問合せ:推進課
【電話】055・934・4768

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