安全・安心な地域を作るためには、罪を償い再出発しようとしている人たちを地域で支える「更生保護」が重要です。彼・彼女らが支援を受けられずに再犯や非行を重ねることがないよう、さまざまな立場から見守り、更生を支援する「更生保護ボランティア」の活動にご理解をいただき、力をお貸しください。
◆再出発しようとしている人たちの現状
・国内で検挙された人の内、再犯者
約2人に1人
・刑務所出所後5年以内に再び罪を犯して刑務所に戻る人の割合
約3人に1人
・刑務所出所時に住む場所がない人の割合
約7人に1人
◆地域の更生保護の担い手
◇保護司
犯罪や非行により「保護観察」を受けることになった人の生活を見守り、さまざまな相談に乗ったり、指導をしたりしています。犯罪を予防するための地域活動にも取り組んでいます。
◇更生保護女性会
地域における犯罪予防の活動や子どもたちの健全育成のための活動、子育て支援活動などを行うボランティア団体です。
◇BBS会
さまざまな問題を抱える少年に、兄や姉のように身近な立場で接することで、少年の成長を助ける青年ボランティア団体です。
◇協力雇用主
犯罪・非行歴のため仕事に就くことが難しい人たちを、その事情を理解した上で雇用し、立ち直りを支援する事業者です。
◇更生保護施設
刑務所などを出た後、帰る場所がない人たちに宿泊場所や食事を提供し、自立に向けた生活指導を行う民間の施設です。
◎更生保護マスコットキャラクター 更生ペンギンのホゴちゃん、サラちゃん
ペンギンは空を飛べないので非行(飛行)しないようにとの願いが込められています。
◆活動紹介
◇保護司
・月に2回、保護観察対象者との面接
・関係機関と連携した防犯活動、市内中学校との連携(生徒の様子や状況についての情報交換、生徒の見守り)など
◇更生保護女性会
・毎月、小中学校でのあいさつ運動
・市内の全ての小学1年生に「愛の鈴」を贈呈
・更生保護施設「少年の家」に出向き、食事作り
・更生保護の意義や活動を紹介するミニ集会の実施
◆保護司と更生保護女性会の方に伺いました
◇活動を始めたきっかけはなんですか?
・いつもお世話になっている人からお誘いを受けました。専門的な知識は全くない状況で不安でしたが、君なら必ず出来るから、とおだてられ、あまり考えずにお受けしてしまいました。
(保護司)
・定年退職から1年がたつころ、ご近所の更生保護女性会員から誘われました。それまで地域のことにあまり関心を持ってこなかったので、ボランティア活動を通じた社会貢献ができればと思い、入会しました。
(更生保護女性会)
◇やりがいを感じるのはどんなときですか?
・担当した人の保護観察処分が良好解除となり、無事に社会復帰でき、生活ができていることに気がついたときです。対象者本人は、保護観察を受けた過去を消したいと思うのが当たり前だと思います。私は、もう一度社会に戻って、やり直そうとする人の応援者としてやりがいを感じます。
(保護司)
・元気に登校し大きな声であいさつをする子どもたちに接するときです。学校の先生から「以前より大きな声であいさつができるようになった。」「あいさつはとても大事で、更生保護女性会の人達があいさつ運動をしてくれるのは本当にありがたい。」と言われ、お役に立てているのだと思うと嬉しくなります。
(更生保護女性会)
◇普段の活動で心がけていることはなんですか?
・「自分が対象者だったらどんな気持ちで面接を受けるだろうか」とまず思います。いつも明るく楽しく笑顔の絶えない雰囲気作りと、対象者の立ち直りたいという心を信じて活動することを心がけています。
(保護司)
・決して若いとは言えない年齢の会員ばかりなので、「無理をせず、できる時にできる活動をしましょう」「楽しく笑顔で活動しましょう」が会員同士の合言葉です。
(更生保護女性会)
◆社会を明るくする運動
すべての国民が犯罪や非行の防止と罪を犯した人の立ち直りについて理解を深め、犯罪や非行のない安全で安心な地域社会を築くための全国的な運動です。
湖西市では小学校(毎月15日)、中学校(毎月1日)であいさつ運動を実施しています。
◎自らの過去と向き合い、罪を償って立ち直ろうとしている人たちへのご理解を、よろしくお願いします。
問い合わせ先:地域福祉課
【電話】053–576–4873
【FAX】053–576–1220
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