~認知症治療薬「レカネマブ」の投与を開始~
アルツハイマー専門外来を開設
アルツハイマー病治療薬である「レカネマブ」の製造販売が昨年12月に承認されました。この薬剤は、認知症の専門治療を適切に行える基準を満たした医療機関でのみ使用できる薬です。
当院では、この薬を安全・適正に使用できるよう必要な検査体制を整え、3月から「アルツハイマー外来」を開設しました。
■治療の対象となる人
レカネマブによる治療の対象は、「アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度の認知症(疑い)」の人で、発症早期のアルツハイマー型認知症のみとなっています。
治療に当たっては、正確な診断と安全性の確認のための諸検査を実施し、治療の対象となった人に対しレカネマブの投与を行います。
■アルツハイマー外来の受診
まずは、かかりつけ医などにご相談いただき、かかりつけ医などから、直接、当院の「アルツハイマー外来」にご紹介の上、受診予約をします。
投与対象に該当するかどうかを判断するために、神経心理検査・脳MRI・脳血流シンチグラフィーなどを数日に分けて実施します。診察や検査などの受診の際には、ご家族などの付き添いが必要です。
■投与スケジュール
投与の対象と判定され、投与を希望された人への投与は、副反応の発現を注意深く観察するため初回のみ1泊入院していただき点滴注射を行います。2回目以後は外来にて2週間ごとに18カ月間の点滴注射を行います。
治療の過程でMRI検査を受け、体や脳に負担がかかっていないか確認します。もし、負担が見られるようであれば一時休止することもありますが、有効な効果を得るために18カ月間の治療が望まれます。
■〔市立総合病院〕病院シンポジウム
正しい認知症の理解と予防~新しい治療薬の登場~
正しい知識で認知症への理解を深めていただくため、認知症の予防と治療に関する講演会を開催します。
日時:6/27(木)14:00~15:30
会場:焼津文化会館小ホール
講演内容:
(1)焼津市における、認知症の現状と予防
(2)新しい時代の認知症の理解と予防
(3)アルツハイマー型認知症の新しい治療
講師:
(1)健康づくり課保健師
(2)夏苅(なつかり)直己(なおき)医師(やきつべの径(みち)診療所院長)
(3)鈴木(すずき)洋司(ようじ)医師(脳神経内科科長)
参加無料
申込不要
問合せ:市立総合病院 病院経営戦略課
【電話】623-3111(代)
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