令和6年春の叙勲・褒章受章者が内閣府から発令され、市内では叙勲4人・褒章3人が受章されました。警察官や消防職員など特に危険性の高い業務に精励された人に授与される危険業務従事者叙勲は、4人が受章されました。
○旭日双光章
地方自治功労
鈴木(すずき)正志(ただし)さん
(田尻・75歳)
平成7年から5期20年にわたり市議会議員を務め、市の発展に尽力した。
焼津市議会副議長を経て平成18年からは議長となり、その後平成23年から議会運営委員長を務めるなど、要職を歴任。議員として、人と人をつなぎ調整する役割を担ってきた。
地域の要望や市民の声を市政に反映させることができた時に、特にやりがいを感じたとのこと。在任中は、大きく社会が動く時代を経験し、平成の大合併は思い出深いと振り返る。
長きにわたり市議会議員として仕事をしてきた鈴木さん。「大病もしたが、これからもできる範囲で地域に貢献したい」と笑顔で話す。
○瑞宝小綬章
教育功労
塙(ばん)博(ひろし)さん
(大島・73歳)
昭和58年の藤枝明誠高等学校開校と同時に勤務。平成19年から令和6年3月まで17年にわたり同中学校・高等学校の校長を務め、さまざまな活動を通して、自校だけでなく県内私学の振興・発展に尽力した。
信頼され、必要とされる人となるため、「苦労は買ってでもしろ」という塙さん。不平・不満なくきつい仕事をやり遂げたとき満足感や達成感を感じたと振り返る。
「学(がく)はもってやむべからず」がモットー。教師は、子どもたちと共に学び、共に成長しながら、彼らに主体的な学びの姿勢を身に付けさせていくことが大切だと語る。
現在は校長を退任し、同校管理職の相談役として、人づくり学校づくりを支えている。
○瑞宝単光章
統計調査功労
安倍(あべ)房子(ふさこ)さん
(石津港町・74歳)
統計調査員として、平成2年から現在にかけて国勢調査を7回、その他の統計調査を含めて計95回の調査に従事し、より良い統計づくりに貢献した。
訪問先では、相手の大切な時間を無駄にしないよう、端的に必要な依頼をしっかりと行うことを意識してきた。
調査に協力してくれた事業所の方にねぎらいの言葉をいただいたことがあり、とても励みになったと振り返る。
調査員としての活動を通して地域や産業を知り、多くの人との出会いが人生を豊かにしてくれたという。
「調査の在り方がどのように変わっていっても、受け入れられる体勢を整えて、誠実に向き合いたい」と今後の意欲を語る。
○黄綬褒章
業務精励(司法書士業)
西川(にしかわ)浩之(ひろゆき)さん
(田尻北・58歳)
司法書士として平成5年から業務を始め、県司法書士会理事や会長など数々の要職を歴任。特に成年後見業務に力を入れ、成年後見制度を担う全国組織「成年後見センター・リーガルサポート」の理事を経て令和3年から副理事長を務めている。
法律のプロとして活動するなか、立場の違いで変わる物事の見え方を理解し、一方向からの主張に偏らないよう意識してきたという西川さん。福祉の専門家の話を参考にするなど、代理人として本人の本心を引き出すために奔走する。
「今後も、認知症や障害のある人、身寄りのない人などに司法書士として何ができるかを考え続け、知見を増やして制度や支援の充実を図りたい」と熱く語る。
○藍綬褒章
更生保護功績
石川(いしかわ)信重(のぶしげ)さん
(中港2・77歳)
保護司として、平成15年から20年以上にわたり、罪を犯した人々の社会復帰支援などの更生を支えてきた。
「大切なのは真剣に話を聞くこと」と語る。初めは警戒心を持たれていても、真剣に話を聞いて相手に寄り添うことで、心を開いて頼りにしてくれるようになるという。
過去に担当した男性が、社会復帰して子どもを連れて会いに来てくれたことがとてもうれしく、やりがいを感じた出来事だったと振り返る。保護司として活動してきた期間はあっという間であり、苦ではなかったという。
来年6月に退任する。これまで支えてくれた家族も、今回の受章を喜んでいると笑顔を見せた。
■その他の叙勲・褒章受章者
〔詳細は本紙をご覧ください〕
■高齢者叙勲「瑞宝双光章」
永きにわたり職務に専念し、功績をあげた人に対し、年齢が88歳に達した機会に勲章が授与されます。
〔元県西部農林事務所長〕
長谷川(はせがわ)沼平(しょうへい)さん(惣右衛門)
■水揚優秀船表彰
焼津市水産振興会では、5/28(火)に水揚優秀船表彰式を行いました。
受賞者は、令和5年中に焼津・小川両魚市場において優秀な水揚実績であった船主とその漁労長のほか、市内各漁業協同組合から推薦された団体と個人の皆さんです。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>