■この一年を振り返って
熱海市長 齊藤 栄
年の瀬が迫ってきました。今年は1月1日に能登半島地震が発生。熱海市でも台風10号により火葬場などが大きな被害を受け、年末になっても市内各地で復旧作業が続いており、自然災害への対応に追われた年でした。
特に、能登半島地震では道路の寸断と集落の孤立化を目の当たりにして、大きな危機感を持ちました。発災の可能性が高まっていると言われている南海トラフ巨大地震に備えて、先般、伊豆半島の7市6町の首長で「伊豆半島広域防災協議会」を立ち上げました。それぞれの市町が担う具体的な役割分担を明らかにし、住民の皆様の安全安心を確保するとともに、観光客の域外への誘導などについても取り組んでいきます。
また、今年は「宿泊税」が実現に向けて大きく前進した年でした。宿泊税の条例が市議会で可決されるとともに、「熱海観光局」の責任者(専門人材)を全国公募により選任したことで、これまで検討してきた観光振興の新たな仕組みが具体的な形になってきました。来年の4月から1人1泊200円を宿泊客の皆様にご負担いただきます。これにより、現在は年間約4.5億円の市の観光予算が倍増。その財源を活用して、熱海観光局が観光プロモーションや観光施設の投資などを行っていきます。これは全国初の取り組みです。
この1年の動きを踏まえて、来年度は市民の皆様ならびに観光客の防災対策を強化するとともに、熱海観光のさらなる活性化に向けて取り組んでまいります。
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