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一人一人に合わせた治療を がんゲノム医療

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静岡県藤枝市

藤枝市立総合病院は志太榛原二次医療圏で唯一の「がんゲノム医療連携病院」です。「がんゲノム医療」はがんの原因となる「がん遺伝子の変異」を検査し、その結果に基づいて診断・治療します。市立総合病院で実施している「がんゲノム医療」とそのための検査について紹介します。

わたしたちのからだの細胞の中には、からだの設計図である「ゲノム」があります。このゲノムの中で、特にからだのタンパク質をつくる働きに関係した部分を「遺伝子」と言います。この遺伝子に傷がつくこと(=遺伝子変異)で、異常な細胞が発生して増え続ける病気が「がん」です。
「がんゲノム医療」では、患者のがん組織や血液を調べて、がんの原因となった遺伝子変異を特定し、患者一人一人のがんの性質に合わせた治療を行います。
今後は、静岡がんセンターと連携し、がんゲノム医療に取り組んでいきます。

■がんゲノム医療センター吉井医師に聞く「がんゲノム医療」
○「がん遺伝子の変異」は多数の遺伝子を同時に調べる「がん遺伝子パネル検査」で調べます
患者さんのがん細胞や血液を採取し一度に大量の遺伝子を調べます。これを「がん遺伝子パネル検査」といいます。
当院が実施する「がん遺伝子パネル検査」では、がんに関連した324の遺伝子を同時に調べることができます。なお、一回の検査費用は約16万8千円(3割負担での試算)です。

○保険診療には一定の条件があります
がんゲノム医療で用いられる「がん遺伝子パネル検査」を保険診療で受けるためには、「標準治療が確立されていない稀少がんや最初にがんが発生した部位が不明ながん、または標準治療が終了(見込まれる人を含む)となった固形がんの患者さん」である必要があります。また、その他にも条件がありますので、まずはかかりつけ医にご相談ください。

○検査では患者さんに合う薬があるかどうかがわかります
「がん遺伝子パネル検査」は、がんに効果がある薬があるかどうかを調べる検査です。検査の結果、遺伝子変異が見つかり、その遺伝子変異に対して効果が期待できる薬がある場合は、保険診療や臨床試験なども含めてその薬の使用を検討します。

○市立総合病院で「がん遺伝子パネル検査」を受けることができます
当院は「がんゲノム医療連携病院」であり、「がん遺伝子パネル検査」ができる病院です。検査後の治療については、検査結果により当院や、当院が連携している「がんゲノム医療中核拠点病院」である静岡がんセンター、または国立がん研究センター中央病院などで行います。

がんゲノム医療センター所長 吉井重人医師
がんゲノム医療をはじめ、がんでお悩みの患者さんの診療に貢献できるよう、今後も積極的にがん医療を推進していきます。

問合せ:市立総合病院
【電話】646・1111

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