近年、生産・販売目的だけではなく、自分で作った野菜を食べてみたい、農作業をしてみたい、と農業に関心を持つ人が増えています。本市では「ふじえだゼロから農業エントリー制度」を整え、個々の希望や能力に応じた面積で農業に取り組めるよう支援しています。
■「ゼロから農業」制度とは
これまで農地を借りることができるのは、農業者や一定の研修を受けた新規就農者に限られていました。しかし、この制度を利用すると、自給自足や生きがいを目的として耕作をする人でも農地を借り受けることができます。
この制度を利用した人の中には、農地を借り受けて経験を積んだ後、農産物直売所での販売や、一定規模の農業経営を目指して就農した人もいます。
自宅で家庭菜園をしている人や、市民農園を利用している人の次のステップとして、さらに広い面積での栽培に挑戦してみませんか。
○貸借できる面積
※要件に応じた面積の農地を斡旋(あっせん)します。
※貸借には農地法の許可が必要です。
※使用貸借の期間は原則3年以内です。
(地主の同意があれば継続も可能です)
■制度利用者インタビュー
仕事が一段落し、以前から興味を持っていた農業に挑戦してみることにしました。最初から本当に野菜を育てられるのか不安だったので、まずは近所の市民農園で農地を借り、夏はきゅうりやピーマン、なすなど、冬は白菜やブロッコリー、大根など、さまざまな野菜を栽培してみました。化学肥料や農薬を使用しない野菜栽培に興味があったので、枯れ葉と枯れ木のみを堆肥として育ててみたところ、美味しい野菜を収穫することができました。
そこで、本格的に広い面積で野菜を栽培してみたいと思っていたところ、この制度を知りました。制度を利用し、市から斡旋を受け、広い農地を借りることになりました。
今後は借りた農地でも美味しい野菜を育て、多くの人に食べてもらえるよう、取り組んでみようと思っています。
○成田俊隆さん(上青島)
約2年前、市内の市民農園を借り、野菜の栽培を開始。その後、制度を利用して農地を借り、野菜の生産・出荷を目指して取り組んでいる。
■農業に取り組む皆さんを支援しています
(1)家庭菜園→(2)市民農園→(3)ゼロから農業→(4)新規就農、と徐々にステップアップしながら就農を目指す人も増えています。市では、それぞれの段階に応じた支援をしています。
(2)市民農園
「家庭菜園を楽しみたいが自宅のスペースが限られている」「自分で育てた新鮮な野菜を食べたい」「新しい趣味を始めたい」など、気軽に農業に親しむ場として人気となっています。
市内の市民農園の情報を市ホームページに掲載しています。
(4)新規就農
市では、「農業ワンストップ窓口」を設け、新たに就農したい人に対して、経営上のアドバイスや農地の紹介、農地を借りるための手続きなどの支援を行っています。また、研修を受け、要件を満たすと「認定新規就農者」になり、経営開始時の早期経営確立に要する費用や、就農後の経営発展のための機械や施設などの導入費用が、一部補助の対象となります。
問合せ:農業振興課
【電話】643・3269
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