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ふくろい 懐かしの風景(vol.19)

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静岡県袋井市

■「三沢の時計塔」(山崎)
明治時代、若者たちの多くは学校を卒業しても村に残り農業、林業、商業などの家業を継ぎました。そのため村にはたくさんの若者がおり、彼らの社会教育の場として各地に「青年団」が作られました。旧笠原村三沢地区でも、明治41年に青年会が発足し、大正5年頃から「三沢青年団」と名前を変えて活動を始めました。
当時、三沢には村の共有林があり、三沢青年団は共有林の管理を引き受け、雑木や小枝を伐採し、薪として地元の瓦製造業者に売っていました。その売上を基金として大正14年(1925年)に立派な時計塔を作りました。
時計塔の正面には「時間励行」と「交通安全」の2つの標語が刻まれています。「時間励行」は、村の集会に遅刻しないこと、「交通安全」は、この頃普及が始まった自転車の交通事故防止を呼び掛けています。
歴史を感じる時計塔は、地元の人たちに何回も修理いただきながら動き続け、2025年には100歳を迎えます。今日も小学校に通う子どもたちや、茶畑に向かう軽トラック、グラウンドゴルフに向かう高齢者などを優しく見送っています。

塔の寸法は、高さ190センチメートル、幅60センチメートル、奥行き37センチメートル。
振り子時計の頃は、毎朝ラジオの時報で針を合わせていました。

問合せ:生涯学習課 文化財係
【電話】23-9264

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