■災害を知らせる「火の見櫓*やぐら)」(見取)
火の見櫓は火災などの災害を素早く住民に知らせるために全国的に建てられたものです。
平成27年に市内の火の見櫓の数を調査したところ18基が残っていました。本紙の写真は、そのうちの1基、見取地区にあった「見取幕ケ谷の火の見櫓」です。この火の見櫓は、周辺の川会、友永、萱間などのものとよく似たデザインで、戦後の早い時期に作られたものと推測されます。高さ6.3mとやや小型の火の見櫓ですが、この頃は、まだまだ鉄が不足している時代でしたので、建築資材を集めるのに苦労したそうです。
火の見櫓は地域の目印になる建築物で、当時は子どもたちにとっても絶好の遊び場でした。最上部の火の見台に設置されている半鐘を叩くため、木づちが登り階段に常備してありましたが、よくいたずらで隠されて困ったそうです。
長い歴史を持つこの火の見櫓も、老朽化に伴い役目を終えて、平成28年5月に撤去されました。
問合せ:生涯学習課 文化財係
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