■桂(かつら)かい枝(し)さん
落語家
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▽「やさしい日本語落語」で日常に笑顔を!
落語を通したやさしい日本語の普及に力を入れ、笑いの力で日本人と外国人との架け橋になりたいと活動している、桂かい枝さんにお話を伺いました。
―「やさしい日本語落語」をはじめたきっかけを教えてください。
もともとは、英語が好きだったので、「英語落語」を始めました。28か国108都市で公演をしてきましたが、海外公演活動で訪れたどこの国でも、生活の中の笑いである落語は受け入れられ、喜んでもらうことができました。数年前、国内で外国人留学生と日本人の皆さんに落語を披露する機会がありました。落語は外国人にも通用するという経験はありましたが、「英語落語」が日本の皆さんや英語圏以外の留学生たちに伝わるのかはわかりません。そこで、双方にわかりやすい「やさしい日本語」で落語をすることにしたのです。すると、言葉の違う人たちが私の落語で同じタイミングで笑い、会場全体が一体化したのです。この時の評判が口コミで広がり、現在は、「やさしい日本語落語」を公演する機会が増えています。
―やさしい日本語落語の力とは?
落語は、日本の伝統芸能でありながら、日常の中のささやかな出来事を物語にしたものが多く、誰かを攻撃するような笑いではないため、子どもからお年寄りまで楽しめる普遍的で平和な笑いです。やさしい日本語で披露することで、聞いた人みんなを笑顔にすることができます。
―最後に市民の皆さんへ一言お願いします。
「やさしい日本語落語」を11月に市内で開催します。外国人の皆さんにもたくさん来ていただいて、日本の文化である落語を気楽に楽しんでいただければと思います。「やさしい日本語」についても学べますので、ぜひ皆さんでお越しください。
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