謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年4月に、多くの市民の皆様のご支持をいただき市長に就任してから、早いものでおよそ9か月が経ちました。日々、市政の舵(かじ)取りを行う重みと責任を感じながら、仕事をしています。
まずは、明るい話題を取り上げます。昨年11月、静岡市清水庵原球場を本拠地とするプロ野球ハヤテ球団が、今年3月に開幕する2024シーズンから日本野球機構(NPB)ファームリーグに参加することが正式に決定されました。NPBで球団数が増加されるのは66年ぶりとなる歴史的な快挙です。
市内には、昨年B2に昇格したバスケットボールのベルテックス静岡やTリーグに参戦した卓球の静岡ジェード、サッカーの清水エスパルスなど多くのトップチームがあります。スポーツで静岡市を盛り上げていく年にしたいと思います。
さて、今、地域社会は、急速に進む人口減少や、頻発化・激甚化する自然災害、持続的な経済成長、子育て・教育環境など、多くの社会課題に直面しています。そして、AI(人工知能)、中でも生成AIの利用が急速に進み、「知能革命」の時代に入ったことを実感させられます。
静岡市は、全国の市町村で5番目に広い市の面積と、標高3,190mの間ノ岳(あいのだけ)から水深2,500mの駿河湾までの多様性のある市域に、約68万人の人々が暮らし、そこには様々な生活、生業、災害の形があります。このため、社会課題も多種多様です。そして、それら多くの社会課題は複雑な要因が関係しているので、何か一つやれば解決する、ということはまずありません。複合的な取組が求められます。
こうした時代においては、これまでの延長上の市政運営では、将来に安心感が持て、明るい未来があると実感できる地域にすることはできません。静岡市政にも、大きな変革が必要な時です。その変革内容のカギは、社会の大きな力で社会課題の解決や新しい魅力をつくっていく「共創」です。
実現したい姿とその実現方法について、根拠を持って、それをわかりやすく社会に示し、「それいいね。皆で実現できたらいいね。」という共感を得ながら、皆で課題を解決していく、そのような市政運営を進めてまいります。
本年も、「安心感がある温かい社会」の実現に向けて、市民の皆様・社会全体の大きな力で、社会課題の解決や新たな魅力・価値を共に創っていく「共創」の市政運営を行います。市民の皆様、一緒に明るい未来をつくっていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。
結びに、市民の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、新年の挨拶といたします。
静岡市長 難波喬司
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