文字サイズ
自治体の皆さまへ

挑戦するかがわのものづくり企業(62)

8/21

香川県

脱プラスチックが進む中でも、現代の消費社会には不可欠なポリエチレン袋。新しい発想でものづくりと環境配慮の両立を目指す、香川のものづくり企業を紹介します。

◆丸善工業株式会社
【住所】坂出市大屋冨町1826番地8
設立:1966年
【電話】087-876-1110
【HP】https://www.p-maruzen.co.jp/

■資源循環とデザイン性 次代のポリ袋を追求
◯高品質でお店の広告塔に
お店で買い物をした時、商品を入れてくれるポリエチレンの袋。いわゆるレジ袋とは違って広告としての役割も持ち、デザインや形状に店舗のこだわりを反映したものも少なくありません。
ポリエチレン袋メーカーである丸善工業の製品の9割は、こうした「キャリーバッグ」と呼ばれる店舗用の持ち帰り袋です。「日頃の買い物で、皆さんも一度は当社の製品を手にしたことがあると思いますよ」と代表取締役社長の大久保聖志さん。
海外製品も多数流通する中、素材の吟味から最終工程まで一貫体制を整え、多品種少量生産で毎月約千種・年間3億5万枚を出荷する国内トップクラスの製造力を誇ります。
同社は、包装資材の印刷からスタートしたこともあり、今も印刷の美しさと精度の高さに強みを発揮。微妙な色を調整する技術者の腕と、最大12色の印刷が可能な機械や高速製袋機をはじめとする業界屈指の製造ラインで、色も形もさまざまなオーダーメイドに対応します。

◯環境保全へ仕組みの改革を
近年は脱プラスチックの動きが高まり、同社のみならず業界全体が環境に配慮したものづくりを求められています。
「環境問題を解決するために重要な取り組みである3Rのうち、無駄なごみを減らす『リデュース』はレジ袋有料化などで一定の効果が見られ、もらった袋を何度も使う『リユース』はユーザーが主体となる取り組みです。私たち業界側の課題は『リサイクル』。それも、焼却熱を回収して利用するサーマルリサイクルではなく、物から物をつくるマテリアルリサイクルを目指したい」と、大久保さんは意気込みを語ります。
ペットボトルなど他分野では先行事例も増えていますが、現状、国内でマテリアルリサイクルされているポリエチレン袋は2割程度とのこと。大久保さんは環境負荷の少ない原料を使うものづくりを進める傍ら、ユーザーが使い終えた袋を回収し、それを原料として再び商品をつくる仕組みを確立しようと、共感してくれる企業との連携を深めています。「社会の価値観が変わりつつある中、みんなの意識を見直し、ものづくりと仕組みづくりを通じて環境という大きなテーマにきちんと向き合っていきたいですね」と展望を語りました。

問い合わせ先:(公財)かがわ産業支援財団 取引支援課
【電話】087-868-9904

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU