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自治体の皆さまへ

地域のつながりが、心のつながりに

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香川県

高齢者や子どもがいる家を回り、「元気?」と声をかける─。
地域をつなぎ、人の心をつなぐ、そんな民生委員・児童委員の活動を取材しました。

「あんた、やせたんやない?」。訪問した家で80歳代の女性に、そう言われた。
こっちが気遣わないといけないのに、逆に自分を気遣ってくれている―。
「そうなんや。よう気づいてくれたな」。照れくさくて、少し早口で答えた。
丸亀市郡家町で民生委員・児童委員を務める山上寿雄(やまがみひさお)さん(55)は、月に1回、自宅から半径1キロ以内に一人で暮らす高齢者宅など17世帯を訪ねる。
平日は仕事だから、委員活動は主に土曜・日曜のみ。4年前、自治会のメンバーに委員を頼まれた時、「いやあ、仕事しながらは無理ですよ」と一度は断った。しかし、周りの民生委員の顔ぶれを見ると、なじみの人ばかり。みんなの支えがあればできるかも─。

いざ始めると、意外に楽しかった。行く先々で「よう来たな」と迎えてくれる。自分が生まれ育った地元だから、訪問先には幼なじみの親もいる。小さい頃、その幼なじみにいたずらして怒られたっけ―。「もうお母さんには頭が上がらんわ」。世間話を交わすうち、何十年という時の刻みを実感する。自分の心が落ち着き、晴れ渡っていくのが分かる。「ただのお菓子配りやけん」。冗談めかして言われた前任者からの誘い文句も、今は深みがあったなと思う。

うまく答えられない、深刻な相談があれば、専門の機関につなぐ。委員の仕事は、基本的に会話をするだけ。特に難しくはない。それどころか、「やってあげてる」つもりが、逆に「元気をもらっている」ことに気付いた。
あっという間に、任期3年の1期目が終わり、2期目に突入した。次回もやろうと思っている。だって、みんなが支えてくれるから―。いつか自分が委員を交代する時が来たら、次の人にこう伝えたい。「ただのお菓子配りやけん、まあ一回やってみて」

■民生委員・児童委員 おしごと講座
◯STEP1
担当の世帯を月に1回ほど訪問して、家の人が無事かどうか確認する。

◯STEP2
世間話をしながら、家の人の体調を聞く。
お菓子やごみ袋などを持っていくこともある。

◯STEP3
訪問が終われば、活動内容や訪問件数を日誌へ簡単に記入する。

◯STEP4
月1回ほどの定例会に出席し、民生委員同士で共有すべき事柄があれば報告する。

◆皆さんの疑問にお答えします!
◎県健康福祉総務課 地域福祉グループ 主任
岡村 幸治さん
◎郡家地区民生委員・児童委員協議会 会長
武田 龍広(たつひろ)さん

◯そもそも民生委員・児童委員って、何ですか?
岡村:国から任された非常勤の地方公務員です。すべての民生委員は児童委員も兼ねています。いずれも任期は3年で、複数回なることもできます。給与はありませんが、活動に必要な電話代や交通費などの一部は支給されます。

◯民生委員・児童委員って、どうやってなるの?
岡村:その土地で生活して、PTA活動や地元の行事に積極的に参加しているなど、地域の実情をよく知っている人の中から、自治会長などが推薦して、厚生労働大臣から委嘱されることで、委員になることができます。

◯なんだか難しそうですね…。
武田:仕事は住民の困りごとの相談に乗って、解決への手助けをすることです。いわば、地域住民と行政、専門機関をつなぐ「パイプ役」ですね。民生委員の組織全体で委員さんを支えるので、難しく考える必要はありません。資格や専門知識もいりません。

◯仕事や子育て、介護と並行してできますか?
武田:はい。活動する日や時間は決められていないので、自分のペースで活動できます。私の地区では一人の委員が担当するのは15〜25人。一人に負担がかからないよう調整しています。委員は地域貢献につながる、とてもやりがいのある仕事です。興味のある人はぜひやってみてほしいですね。

問い合わせ先:健康福祉総務課
【電話】087-832-3259

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