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3代目「さぬきの夢」うどん脳、食す。

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香川県

◎うどん脳
うどんが大好きで、うどんばかり食べていたら、ある朝目覚めると「うどん脳」になっていた元人間の妖怪。香川県の愛されキャラクター。
「脳裏に焼き付く美味しさツル」

■新品種の開発に成功
昨年、県産小麦の新品種「さぬきの夢2023」が誕生しました。3代目となる「さぬきの夢2023」は、2代目の「さぬきの夢2009」よりもタンパク質の含有率とグルテンの質がさらにアップ。味や香りの良さはそのままに、製麺時の課題だった「切れやすさ」、「伸びやすさ」を改善。うどんのコシがより強くなり、食感も向上しました。菓子やそうめん、餃子の生地など、うどん以外にも幅広く利用されている「さぬきの夢」。進化を遂げた3代目に、さらなる期待が高まります。

◯タンパク質、グルテンが向上
・コシがアップ
・麺が切れにくく
・麺が伸びにくく

■開発者に聞く
「さぬきの夢2023」の開発に携わった県職員の三木哲弘(てつひろ)さんと小林美鈴さんに、開発の経緯をお聞きしました。

◯遺伝子分析で研究スピードが大幅アップ
新品種は、2代目の「さぬきの夢2009」の味や香りなど食味の良さを生かしつつ、タンパク質の含有率をアップしたことで、製麺時の切れやすい、伸びやすいという課題を改善しました。グルテンの質もより弾力性が強くなったことで、うどんのコシの強さにつながり、品質分析によるランク区分で、試験栽培ではAランクの基準をクリアしました。
これまでの小麦の交配・育種は、特徴のある品種を掛け合わせ、膨大な個体や系統の中から、条件に合う小麦を選抜する作業を繰り返していました。選抜するためには製粉、製麺しなければならないため、手間と時間がかかっていました。「2023」の開発では、最新の選抜技術「DNAマーカー」を導入。遺伝子分析が可能となったことで、製粉や製麺する必要がなくなり、研究のスピードが格段に上がりました。

◎製麺事業者アンケート結果

(基準=4.0)

「さぬきの夢2023」は、「2009」よりタンパク質の割合が1%高くなり、うどんの製麺性やコシの強さがアップしました。製粉した試作用サンプルの小麦粉を、県内の製麺事業者へ提供し、アンケートを実施したところ、製麺評価、官能評価ともに高い評価を受けました。(うどん種類は手打ち・生うどん・半生・乾麺・冷凍。小麦粉はブレンドあり)。
※製麺評価計35件(手打ち:23件、生うどん:6件、半生2件、乾麺1件、冷凍3件)

■うどん店の店主に聞く
◯「本当の讃岐うどん」にまた一歩
さぬきうどんの駅綾川
店長:十河和憲(さんそごうかずのり)

初代の「さぬきの夢2000」から、その粉を使ってうどんを打ってきましたが、これまでの「さぬきの夢」は、風味は抜群ですが製麺しづらいのが難点でした。「2023」は、打っても切れず、ゆがいてもちぎれなくなり、これまでと比較にならないほど製麺しやすくなりました。
県産小麦を使ってこそ本当の讃岐うどんであり、おいしく作れるかどうかは職人の腕の見せ所。「2023」が出回るようになったら、より風味やコシの強さを出すため、ブレンド率を上げようと考えています。さぬきの夢の看板を掲げている店として、お客さまに「うまい」と言わせるうどんを提供してきたいですね。

◆11月に大試食会!
11月にひと足先に食べられる大試食会とうどん店でのキャンペーンを開催します。詳細については、決まり次第お知らせします。

◆来年産から本格生産開始
「さぬきの夢2009」から順次生産切替

◯2025年産(2024年秋撒き)
生産開始県内一部(約100ha)

◯2026年産(2025年秋撒き)
生産切替(約900ha)

◯2027年産(2026年秋撒き)
生産切替完了(約2500ha)
(一般に出回るのは2026年ごろとなる見込みです)

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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