~ここにしかないものに「新たな風」を~
◎4年ぶりに開催される「山のうまいもんまつり」の会合。今年から若い人たちも会合に参加し、積極的に意見を出し合っているそう。
さぬき市南部の山間部に位置し、徳島県美馬市と隣接している多和地区。
地域の核であった旧多和小学校が平成24年3月に閉校となったことを機に、活性化のため地域の有志で立ち上げた「結願の里多和の会」が、「天体望遠鏡博物館」や「どぶろく工房」など、『多和にしかないもの』を育て始めて早10年。
この10年という節目を迎え、多和地区では、「新たな風」が起きようとしています。
今回は、そんな多和地区で中心となって活動している方のお話しや取り組みをご紹介します。
■「結願の里多和の会」の発足時から関わっている「多和支会長」の眞鍋さん、令和4年度から多和地区で「集落支援員」として活動する多田さん、どぶろくづくりのメンバーの方々にお話しをお伺いしました!
▽地域を想う気持ち
(多和支会長の眞鍋清髙さん)
地域の中心であった小学校が閉校し、思い出が詰まった場所を活用して、地域を盛り上げよう、という経緯で始まった、「結願の里多和の会」は、旧多和小学校で、『天体望遠鏡博物館』や『どぶろく工房』『産直市場』を運営しています。土曜日・日曜日のみの運営ですが、地域の方の憩いの場や、お遍路さんなどの休憩場所として利用されています。
これらの活動は、全てボランティアで成り立っていて、10年間続けられたことについて、眞鍋会長は、「間違いなく多和地区だからこそだと思う。それは『地域のことを想う』多和の人達の人柄のおかげなんじゃないかと考えています。」と話していました。
■世代を越えて繋がる場が大切
活動を始めて10年が経ち、コロナ禍で中止していた「山のうまいもんまつり」も4年ぶりに開催が決まり、一つの仕切り直しとして動いていた時、若い人たちから自主的に会合に『参加したい』と話があったという。
「すごくありがたいし、若い人にも自由に意見を言ってもらいたい。そういう意見を言える場(雰囲気)を作ることで、やる気が出るし、そうした人と人との繋がりの中で関係性を築いていくことが大切で、その場(場所)として、地域の中心であり、思い出の詰まった学校跡に集まることに意義があると思っています。」と眞鍋会長。
「世代を越えて繋がったことはこれからの10年の希望だと思っています。世代交代ではなく世代融合という形で新たな多和の取り組みを模索し続けていきたい。」
「まだまだ多和にしかないお宝はたくさんあって、それらにもこれから皆で光を当てていきたい。」と熱く語ってくれました。
◎年4回発行している「結願の里だより」
発刊から今年で8年目を迎えているそう
■多和が好きだから
(集落支援員の多田梨恵さん)
昨年の7月から多和地区で「集落支援員」として地域活動の支援をしている多田さん。自身も多和在住で多和の「酸いも甘いも」知っている立場でお話をお伺いしました。
「多和地区の皆さんはいい意味で保守的。それは多和のことを大切に思っている証だと思います。
ただ、コロナ禍で色んな行事がなくなり、地域の皆が顔を合わす機会が少なくなった。やっぱりみんなが顔を合わせてお話しすることで、『こんなことしてみたい、あんなことできないか』という意見が出る。それが楽しいし、元気が出る。結局みんな多和が大好きなんです。
今年からは皆が集える場所を作るため、これまでの取り組みをパワーアップさせたいし、新しいことも企画していきたいです。」と意欲満々。
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