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自治体の皆さまへ

じんけん探訪(99)

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香川県三豊市

■8月は同和問題啓発強調月間
香川県では、8月を「同和問題啓発強調月間」と定め、啓発のためのテレビCM放送や講演会の開催などを行っています。
「もう部落差別はなくなった」「昔の話だ」と考える人もいます。しかし今もなお、同和問題に関して次のような差別事象が多く発生しています。
(1)インターネットの匿名性を悪用した中傷や差別的書き込み
(2)就職や結婚時の身元調査のための戸籍謄本・住民票の不正取得
(3)不動産業者が取り引きの時に行う土地調査
このように、これまでにも増してインターネットの普及に伴う新たな差別事象が起きていることを受け、部落差別解消を目的とした「部落差別解消推進法」が2016年に恒久法として施行されました。改めて「今、ここ」にある問題として、認識しなければなりません。

■差別を支えているもの
私たちの身の周りには、例えば六曜(ろくよう)※のように科学的根拠がないにもかかわらず、私たちの行動を制限している風習を迷信と言いますが、「みんながしているから」「昔からそうだから」などの理由で主張されているものがあります。
その中で、その風習や慣習にしばられない人を見たとき、「常識のない人」という見方をすることがあります。このような見方や同調圧力が、場合によっては差別を温存したり、助長したりします。

※六曜…先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6種類の日の吉凶。

■正しい知識と認識を
いわゆる解放令以後、何も対策を取らず約50年間「そっとしておいた」ことで、結果として差別はさらに厳しくなり、被差別当事者たちは自ら差別解放に立ち上がり、全国水平社が創立されました(1922年)。その後、政府は国の責任として法律を制定し、関係の都府県と連携して取り組んできたのが、同和対策事業です。
歴史的背景を見て分かるように、社会問題ですから自然には解決しません。
同和問題は、被差別部落に生まれたことを理由に差別を受けていますが、「生まれ」は自らの努力や選択の余地などありません。選べないことについて責任を取る必要はないのに、責任を取らされています。正しい知識と認識によって、人の意識(自覚)が変革されることが解消への道すじです。

問合せ:人権課
【電話】73・3008

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