■身近な人権問題
点字ブロックの上に自転車やバイクなどが停められていたり、スーパーなどで「障がい者専用駐車場」に無関係な人が駐車していたりするのを見かけます。いずれも意図的にしているのではなく、ほとんどが無意識です。
注意しなければならないのは、それが無意識に行われていることです。
■シャンプーとリンスの区別
シャンプーとリンスの区別はどうしていますか。容器を持ったとき、サイドやポンプの先端にギザギザを感じたらシャンプーです。この工夫で、弱視の人や視覚障がい者も使いやすくなっています。
このように、誰もが不自由なく使えるという、いわば他者への配慮した考え方を「ユニバーサルデザイン」と呼んでいます。
■高さが異なる記帳台
ユニバーサルデザインは多方面に広がっています。
銀行では、高さの異なる記帳台を設置しています。通常の高さと、さらに低いものがあり、車いす利用者や高齢者などが使いやすくなっています。また、待合いすは高齢者や障がい者など用の「優先座席」を設置しています。さらに、「耳マークカード」を見せれば、行員が筆談に応じてくれるので安心です。
■誰にでも公平に
憲法では「すべて国民は法の下に平等で…差別されない」(第14条)と定めています。学校や職場、地域社会ではさまざまな人たちが共生していると考えれば、「誰にでも公平に」という考え方は、社会生活をしていく上で大切だということが分かります。
「ユニバーサルデザイン」という言葉も「誰にでも公平に」という考えで、提唱したのはアメリカのロナルド・メイス(1941〜98)です。彼は建築学者で電動車いすを利用する重度の身体障がい者でした。「誰にでも利用できるのが優れたデザイン」と考え、差別をしないデザインを追求しました。
■人権はしあわせづくり
人権とは生命、自由および幸福を追求する国民の権利であり、公共の福祉に反しない限り最優先されなければなりません。(憲法第13条)つまり幸せになることをめざす権利です。
問い合わせ:人権課
【電話】73・3008
<この記事についてアンケートにご協力ください。>