■転用石材を製作しています
崩落の影響による破損で、元の位置で積み直すことができない場合は、新石材や「転用石材」で積み直します。「転用石材」とは、崩落の影響による破損で元の位置で積み直すことができない石材に再加工をすることで、ほかの位置での積み直しに使用できる石材です。どんな石材でも転用石材にできるわけではなく、復旧する石垣の安定性を考えると、破損した箇所を取り除いても十分な大きさが確保でき、そのほかのキズもなくしっかりしていることが条件となります。
転用石材の製作は、石材調査の際に撮影した石材の正面写真などから型紙を作成し、その型紙に合う一石を探し、慎重に再加工していきます。転用石材は再加工により大きさが小さくなるため、元の位置に積み直すことはできませんが、もともと石垣の石材であるため、別の位置に積み直したとしても、石材の質感や色味が周囲によくなじみます。
問い合わせ:文化財保存活用課 丸亀城管理室
【電話】23-2107
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