ほっとコラム

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■知らないうちに

アンコンシャス・バイアスとは、無意識の偏見などと訳される概念です。私たちは、誰かと話をするときや接するときに、「これまでの経験」「無意識の思い込み」「無意識の偏見」などによってあらゆるものを自分なりに解釈してしまうことがあります。
例えば、家事や育児は女性の仕事、男性は人前で泣くべきではない、定時で帰る従業員はやる気がないなどが典型です。さらに、買い物に来た車椅子の当人ではなく、付き添いの人に向かって接客する店員など、アンコンシャス・バイアスが引き起こす日常の事例は多数挙げられます。問題なのは、アンコンシャス・バイアスそのものではなく、「自分のアンコンシャス・バイアスに気づこうとしないこと」にあります。これは、脳がストレスを回避するために、自分にとって都合の良い解釈をしてしまう「自己防衛心」から生まれると考えられています。
「自分だけが正しい」といった思い込みによる言動で、人を傷つけ、差別につながることがあります。このことが、男女共同参画が進まない要因の一つであり、社会全体に大きな損失をもたらす可能性もあります。
環境やインターネットなどの影響により、いつの間にか植え付けられた偏見や差別意識は、実は誰にでもあります。多様性を認め合う社会の実現に向けての第一歩は、自分の内に潜むアンコンシャス・バイアスにしっかり目を向けることです。普段から先入観を持たずに人の話を聞き、対話する姿勢を徹底することこそが、解決の近道なのかもしれません。
まずは日々の生活を振り返って、自分の言動に思い当たるものがないかチェックしてみると良いのではないでしょうか。

問い合わせ：人権課
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