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子どもの健康相談室

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香川県土庄町

■「赤ちゃんの抱っこ〜赤ちゃんの求めに応じて、ゆったりした気持ちで〜」
小豆島中央病院小児科 山本真由美先生

子どもに関わっていると、当たり前のようにしている「抱っこ」。実はいろんなポイントがあります。
1つは、赤ちゃんの成長に合わせることと、大人の体にしっかり添わせること。生まれたての赤ちゃんは首も不安定だし体も小さい。体全体を支えて大人の体にくっつけて、お腹の中にいた時のような、丸まった抱っこをすると落ち着きます。2〜3か月経つと、縦抱っこの方が好きな子がでてきます。どんな抱っこでも、赤ちゃんの成長に合わせて、大人の体に添わせてしっかり支えて、安全に抱っこしてあげましょう。中には、のけぞって大人の体に添いにくい赤ちゃんもいるかもしれませんが、大人が合わせるように工夫します。難しいときは、保健師さんや小児科医なども一緒に考えます。
2つめは、特に乳児期には股関節が開いた状態を維持できるように抱っこしましょう。発育性股関節形成不全(以前は先天性股関節脱臼と呼んでいました)の予防のためです。抱っこ
グッズを使うときも、股関節は開いた状態で。
3つめは、赤ちゃんの求めに応じてたくさん抱っこしてあげましょう。昔は、抱き癖が付くからと、赤ちゃんが泣いてもすぐに抱っこしないようにと言われることもありました。でも、赤ちゃんの「泣き」は赤ちゃんからの要求です。赤ちゃんが泣いて要求し、大人がこたえることを繰り返して、基本的信頼感、愛着形成につながり、成長してからの人間関係の基礎になります。大人がゆったりと抱っこして、子どもの全部を受け止めてあげると、子どもも安心して甘えて抱っこされ、子どもらしさを充電することができます。それは決して甘やかしではありません。
抱っこできる期間は意外と短いものです。いつもは難しくても、時々はゆったり抱っこしてあげてみませんか。

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