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国際交流員コラム

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高知県四万十市

四万十市国際交流員 蒋 潔程(ショウ ケツテイ)

■秋の記憶
寒くなり、本格的な冬が近づいてきました。皆さん秋はどのように過ごしましたか?日本では秋は食欲の秋とも言われています。秋になると食糧がたくさん収穫でき、おいしい料理となります。お米はもちろん、栗や柿、サツマイモなど、すべて私の大好物です。また、四万十川で獲られたツガニも大好きです。
秋は中国人にとって、別れと人生について考える季節です。風が涼しくなり、葉も落ち始めます。昔から中国の詩は秋をテーマとして書いたものが多く、大半は悲しい内容です。そのため、中国では悲しくなりやすい季節ですが、私にとって秋は一番好きな季節です。
祖父の家の庭には大きな栗の木と甘い柿の木があり、秋になると熟成した栗は自然に落ちます。祖父母は落ちた栗を拾い集めて、私の帰りを待ってから栗を蒸して出してくれました。また、両親と一緒に帰るときは、母が栗の木に登り大きく揺らします。そうしてたくさん落ちてきた栗を、父と私は木の揺れが収まった後拾います。栗のイガはハリがあって刺さると痛いので、母がイガ栗の開け方を教えてくれました。足を使ってイガの両側を踏んで広げ、イガの口が開いたら手で栗を拾います。母は木に登るのが得意で、庭の柿の木にも登って柿を採ってくれます。その柿は柔らかく甘くておいしいので家ではよく食べました。
大学時代は、秋の時期は学校のため家に帰ることができませんでした。そのため家の栗を食べなくなり、寂しく思いましたが、冬休みに家に帰ると父が冷凍室から栗を出して蒸してくれ、帰宅直後から栗を食べることができました。来日してからも、夏に中国へ帰ったら冷凍室から栗を出してくれます。やはり、私にとって一番甘くおいしい栗は家の栗です。
食べ物の誘惑に負けないようにと日々過ごしてしまいますが、我慢しすぎず、本格的な冬が来る前においしいものを食べてエネルギーをもらい、冬を迎えましょう!

国際交流員は、市内の学校や保育所、各種団体に出向き、中国文化について講演や交流活動を行っています。興味がある方はぜひご連絡ください。

問合せ:(市)企画広報課 広報統計係
【電話】34-1810【メール】kouhou@city.shimanto.lg.jp

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