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人権コラム

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高知県四万十市

■お役所仕事
水俣訴訟原告団の一人が環境大臣との懇談会で発言している途中、環境省の職員がマイクのスイッチを切った、というニュースが流れていた。その理由は4分という制限時間を超過したから、ということだった。次の日、大臣は「たいへん不適切だった。」と、謝罪した。もし大臣の答弁にも制限時間があって、それを超過したら、その職員はマイクのスイッチを切るだろうか。「絶対に」切らないだろう。一番の問題は、そこだ。「大臣だから」切れない、という論理だ。私は、国の環境対策が遅れ、被害を受けた人々の切実な言葉の方が大臣の答弁よりは大事だと思う。
国会議員は国民が選んで「付託された者」であるという大前提を多くの人々や当選後の議員たちは忘れているようだ。敢えて言うのもおかしいが、国や自治体の仕事は国民が安心して暮らせる社会を作ることである。だから、私たちが働いて支払う「税金」が給与となっている。
「お役所仕事」があまりいい意味で使われることはないが、「あなたたちのおかげで、毎日安心して暮らせる。」という「感謝」の意味で「お役所仕事」という言葉が使われてもいい、と私は思う。

四万十市人権教育・啓発講師 光内 真也

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